クレーム・トラブル判断実践|通常対応から安全な引き継ぎへ切り替える

ケーススタディ・ロールプレイ

PRACTICE-05では、 契約後の工事・開通・利用開始・問い合わせについて、 今どの状態なのかを整理し、 正しい窓口へつなぐ練習をしました。

PRACTICE-06では、 そこからさらに一段進みます。

お客様からの問い合わせの中には、 通常の確認やフォローとして対応できるものもあれば、 責任者・専門担当への引き継ぎが必要なものもあります。

また、 個人情報や安全に関わる可能性がある場合など、 通常の営業対応を続けてはいけない場面 もあります。

この時に重要なのは、 お客様へうまく言い返すことでも、 その場ですべて解決することでもありません。

まず聞く。 事実を確認する。 影響を確認する。 対応レベルを判断する。 必要な担当へ必要な情報を引き継ぐ。

という初期対応の基本へ戻ることです。

VIDEO

まず動画で全体像を確認しましょう

PRACTICE-06「クレーム・トラブル判断実践」の重要なポイントを、 約4分の動画で確認できます。 まず動画で全体像をつかみ、 詳しい内容はこのページの本文で確認してください。

PRACTICE-06|クレーム・トラブル判断実践|通常対応から安全な引き継ぎへ切り替える 動画時間:約4分

この研修の3行まとめ

  1. お客様の主張と、確認できた事実を分ける。
  2. 原因・責任・返金・補償を、確認前に決めない。
  3. 通常対応でよいかを見直し、必要なら安全に対応レベルを上げる。

このページで実践すること

  • 通常問い合わせのまま対応してよいか判断する
  • お客様の主張と確認済み事実を分ける
  • 原因を決めつけない
  • 責任・返金・補償等をその場で約束しない
  • 過去対応・繰り返しの有無を確認する
  • 生活・店舗営業・法人業務への影響を確認する
  • 必要な時に対応レベルを上げる
  • 個人情報・安全等では通常対応から切り替える
  • 営業担当者だけで抱え込まない
  • 引き継ぎ情報を整理する

PRACTICE-06で最も大切なこと

SALES-17

その場で解決しようとしない。
まず聞く。
事実を確認する。
必要な担当へ引き継ぐ。

事実確認

お客様の主張と、
確認できた事実を分ける。

判断

原因・責任・補償を、
確認前に決めない。

対応レベル

通常対応でよいかを、
途中で見直す。

重要案件

安全・個人情報・重大な業務影響は、
自分だけで抱え込まない。

まず「どの対応レベルか」を考える

お客様が怒っているかどうかだけで、 対応レベルを決めるわけではありません。

事実・影響・過去対応・安全性等を確認しながら、 次の3段階のどこにあたるかを考えます。

LEVEL 状態 基本対応
LEVEL 1
通常対応
通常の問い合わせ・契約後フォローとして対応可能 状況を確認し、通常の正式手順・窓口で対応する
LEVEL 2
エスカレーション
繰り返し未解決、強いクレーム、補償要求、重大な業務影響等 責任者・専門担当・正式なクレーム対応等へ引き継ぐ
LEVEL 3
緊急・正式事故対応
安全・個人情報・重大事故等、通常対応を続けるべきではない状況 通常営業対応を止め、正式な緊急・事故対応へ切り替える
!

組織名や窓口名は固定しない

実際の責任者・専門部署・事故対応窓口等は、 所属企業・事業者の正式ルールに従ってください。

STEP4共通|今回も5つの質問へ戻る

1 今どの状況か? 通常・クレーム・事故?
→
2 何を確認する? 事実・影響・履歴
→
3 どこへ戻る? 研修・正式情報
4 自分で判断してよい? 責任・補償・原因等
→
5 誰へつなぐ? 責任者・専門担当

引き継ぎは「怒っているお客様です」で終わらせない

PRACTICE-06では、 対応レベルを上げた後の 「何を引き継ぐか」 まで実践します。

引き継ぎメモ|7項目

  1. お客様の主張
    お客様が何と言っているか
  2. 確認できた事実
    現時点で正式に確認できていること
  3. まだ分からないこと
    原因・条件等の未確認事項
  4. 現在の影響
    生活・営業・業務・安全等への影響
  5. お客様が希望していること
    返金、復旧、説明、責任者対応等
  6. これまでの対応
    問い合わせ履歴・説明・確認済み内容
  7. 次に確認・対応すべきこと
    誰が何を確認する必要があるか
引き継ぎ

感情だけではなく、
事実・影響・未確認事項を渡す。

CASE 01|家庭

「聞いていた料金と違います。返金してください」

契約後のお客様から、 料金について強い不満の連絡が入りました。

今分かっていること

  • お客様は請求金額に不満を感じている
  • 営業時に聞いた料金と違うと主張している
  • 返金を求めている
お客様

聞いていた金額と違います。 返金してください。

あなたならどうする?

「こちらの説明ミスです」
または
「お客様の勘違いです」
と判断しますか?

まだ分からないこと

  • 営業時に何を説明したか
  • 正式契約内容
  • 実際の請求内容
  • 割引条件
  • いつから差があるのか
  • 過去問い合わせの有無
  • 実際に誤案内があったのか

STEP4共通の5つの判断

  1. 今は通常の料金問い合わせですか、クレーム対応ですか?
  2. お客様の主張と正式内容をどう分けますか?
  3. どの研修・正式情報へ戻りますか?
  4. 返金・責任を営業担当者が判断してよいですか?
  5. 誰へ何を引き継ぐ必要がありますか?

STEP 1 お客様の主張と、確認できた事実を分けてください。

考えたら追加情報を見る

お客様は、 「月額○○円と聞いた」 と主張しています。

しかし、 現時点では 営業時の説明内容と正式契約内容の一致は確認できていません。

STEP 2 返金要求にどう対応するか考えてください。

さらに開く

返金の可否についても、 営業担当者だけでは判断できない状態です。

ここでは、 誰が悪いかを決める前に、

  • お客様の主張
  • 営業時の説明
  • 正式契約内容
  • 実際の請求内容

を分けて確認します。

LEVEL このケースの対応レベルを考えてください。

対応レベルを見る
判断例:LEVEL 2|エスカレーション

返金要求があり、 説明内容・正式契約・請求内容の照合が必要です。

営業担当者だけで責任や返金を決めず、 正式な担当・責任者へ必要情報を整理して引き継ぎます。

ANSWER GOOD/NGを確認します。

GOOD/NGを見る
✓

GOOD

「聞いていた金額と違うと感じていらっしゃるんですね。 まず、現在の請求内容と正式な契約内容を確認します」

「お客様からは月額○○円と聞いたと伺っています。 営業時の説明内容についても確認します」

「返金については、 私の判断だけではお約束できないため、 正式に確認してご案内します」

×

NG

  • 「こちらの説明ミスです」
  • 「お客様の勘違いです」
  • 「返金します」
  • 正式確認前に責任・返金を決める

戻る研修: SALES-09・SALES-13・SALES-17

HANDOFF 引き継ぎメモを作ってください。

整理例を見る
  1. 主張:聞いていた料金と請求額が違う。返金希望
  2. 事実:現在請求が発生している。お客様は月額○○円と聞いたと話している
  3. 不明:営業時説明、正式契約との相違、返金可否
  4. 影響:料金面で強い不満
  5. 希望:返金・料金差の説明
  6. 過去対応:確認できた履歴を記載
  7. 次:営業時説明・正式契約・請求内容を照合し、正式担当で判断
CASE 01|最重要能力

主張・正式内容・請求事実を、
分けて整理する。

ROLE PLAY|5〜10分

営業役:新人担当者
お客様役:料金差に不満を持つ家庭のお客様

CUSTOMER お客様役だけ開いてください。

お客様役用情報
  • 「月額○○円と聞いた」と認識している
  • 請求額との差に強く不満
  • 返金を希望
  • 正式契約内容は詳しく覚えていない

「返金してください」 「あなたの会社のミスですよね?」 と適宜伝えてください。

CASE 01|評価

  • □ まず話を聞いた
  • □ 主張と事実を分けた
  • □ 未確認事項を整理した
  • □ 原因を断定しなかった
  • □ 返金・補償等を約束しなかった
  • □ 現在の影響を確認した
  • □ 過去対応を確認した
  • □ 対応レベルを判断した
  • □ 必要な時にエスカレーションできた
  • □ 営業担当者だけで抱え込まなかった
  • □ 引き継ぎ情報を整理した
  • □ 必要な正式対応へ切り替えた
CASE 02|家庭

「もう何回も連絡しています。全然直らないじゃないですか」

お客様から、 インターネットの不具合について再度連絡が入りました。

今分かっていること

  • 過去にも問い合わせている
  • 現在も問題が解決していないと感じている
  • お客様の不満が強い
お客様

もう何回も連絡しています。 全然直らないじゃないですか。

あなたならどうする?

初回問い合わせと同じ質問を、
最初から繰り返しますか?

まだ確認が必要

  • 過去問い合わせ回数
  • これまでの対応内容
  • 現在の症状
  • 同じ問題が続いているのか
  • 一度解決した後の再発なのか
  • 生活への影響

STEP4共通の5つの判断

  1. 今は通常の初回問い合わせと同じ状態ですか?
  2. 過去に何が行われていますか?
  3. どの研修・正式履歴へ戻りますか?
  4. 同じ通常対応を繰り返してよいですか?
  5. 誰へ履歴を含めて引き継ぎますか?

STEP 1 過去対応を確認してください。

確認できたら追加情報を見る
  • 過去に複数回問い合わせている
  • 毎回担当窓口が異なっている
  • そのたびに同じ説明をしている

「何度も連絡している」 という言葉だけでなく、 実際に繰り返し対応が発生していることが分かりました。

STEP 2 現在状態を確認してください。

さらに開く

現在も同じ問題が未解決です。

この場合、 初回問い合わせと同じ通常対応だけを もう一度繰り返すのではなく、 「繰り返し・未解決」 という状況を含めて対応レベルを見直します。

LEVEL このケースの対応レベルを考えてください。

対応レベルを見る
判断例:LEVEL 2|エスカレーション

複数回の問い合わせ・同一問題の未解決が確認できています。

過去対応履歴も含めて、 責任者・専門担当等へ整理して引き継ぎます。

ANSWER GOOD/NGを確認します。

GOOD/NGを見る
✓

GOOD

「何度もお問い合わせいただいていて、 現在も解決していない状況なんですね」

「これまで何回ほどお問い合わせされ、 どのような対応があったか確認します」

「今回は過去の対応も含めて整理し、 必要な担当へ引き継いで確認します」

×

NG

  • 初回問い合わせと同じ案内を繰り返す
  • 過去履歴を確認しない
  • 「もう一度サポートへ電話してください」で終わる

戻る研修: SALES-16・SALES-17・必要に応じてNET-06

HANDOFF 引き継ぎメモを作ってください。

整理例を見る
  1. 主張:何度連絡しても問題が解決しない
  2. 事実:複数回問い合わせあり。現在も未解決
  3. 不明:根本原因、過去対応ごとの詳細
  4. 影響:継続的に利用へ支障
  5. 希望:問題の解決・対応の一本化
  6. 過去対応:各問い合わせ履歴を整理
  7. 次:履歴を含めて専門担当・責任者へ引き継ぐ
CASE 02|最重要能力

「繰り返し・未解決」を見て、
対応レベルを上げる。

ROLE PLAY|5〜10分

営業役:新人担当者
お客様役:複数回問い合わせている家庭のお客様

CUSTOMER お客様役だけ開いてください。

お客様役用情報
  • 過去に複数回問い合わせ済み
  • 毎回担当が違う
  • 同じ説明を何度もした
  • 問題は未解決

「何度説明すればいいんですか?」 「また最初から説明するんですか?」 と適宜伝えてください。

CASE 02|評価

  • □ まず話を聞いた
  • □ 主張と事実を分けた
  • □ 未確認事項を整理した
  • □ 原因を断定しなかった
  • □ 返金・補償等を約束しなかった
  • □ 現在の影響を確認した
  • □ 過去対応を確認した
  • □ 対応レベルを判断した
  • □ 必要な時にエスカレーションできた
  • □ 営業担当者だけで抱え込まなかった
  • □ 引き継ぎ情報を整理した
  • □ 必要な正式対応へ切り替えた
CASE 03|店舗・事業所

「決済が使えません。売上が落ちています。補償してください」

店舗から、 通信トラブルについて連絡が入りました。

今分かっていること

  • 店舗で通信トラブルが起きている
  • キャッシュレス決済に影響している
  • 売上への影響を訴えている
  • 補償を求めている
店舗オーナー

ネットが止まって キャッシュレス決済が使えません。 売上が落ちています。 補償してください。

あなたならどうする?

原因や補償について、
その場で答えますか?

まだ確認が必要

  • 通信全体か一部か
  • 発生時刻
  • 決済以外の影響
  • 原因
  • 正式障害情報
  • 店舗側設備
  • 補償可否
  • 過去対応

STEP4共通の5つの判断

  1. 通常問い合わせとして扱ってよい状況ですか?
  2. どの業務にどの程度影響していますか?
  3. どの研修・正式障害情報へ戻りますか?
  4. 原因・補償を営業担当者が判断できますか?
  5. 誰へどの情報を引き継ぎますか?

STEP 1 まず業務への影響を具体化してください。

確認できたら追加情報を見る
  • 現金決済は可能
  • キャッシュレス決済は利用できない
  • 予約システムにも一部影響している

店舗営業は完全停止ではありませんが、 複数の業務に影響していることが分かります。

STEP 2 原因と補償について考えてください。

さらに開く

現時点では原因は未確定です。

したがって、 「こちらの障害」 「店舗設備の問題」 のどちらとも断定できません。

また、 補償可否も営業担当者だけで判断しません。

LEVEL このケースの対応レベルを考えてください。

対応レベルを見る
判断例:LEVEL 2|エスカレーション

店舗営業への実害があり、 補償要求も発生しています。

状況・影響を整理し、 正式な障害確認・責任者・専門担当等へ引き継ぎます。

ANSWER GOOD/NGを確認します。

GOOD/NGを見る
✓

GOOD

「決済が利用できず、 店舗営業にも影響している状況なんですね」

「現在どの業務まで影響しているか確認させてください」

「現時点では原因はまだ確認できていません。 補償についても私だけではお約束できないため、 状況を整理して正式に引き継ぎます」

×

NG

  • 「こちらの障害なので補償します」
  • 「店舗側の機器が原因です」
  • 業務影響を確認せず技術確認だけ行う

戻る研修: SALES-16・SALES-17・NET-06・必要に応じて正式障害確認

HANDOFF 引き継ぎメモを作ってください。

整理例を見る
  1. 主張:ネット停止で売上低下。補償希望
  2. 事実:キャッシュレス決済不可、現金決済可能、予約にも一部影響
  3. 不明:原因、障害範囲、補償可否
  4. 影響:店舗営業・決済・予約へ影響
  5. 希望:早期復旧・補償確認
  6. 過去対応:確認できた履歴を記載
  7. 次:正式障害確認と責任者・専門担当による対応
CASE 03|最重要能力

業務影響を把握し、
原因・補償を決めずに
エスカレーションする。

ROLE PLAY|5〜10分

営業役:新人担当者
お客様役:通信トラブル中の店舗オーナー

CUSTOMER お客様役だけ開いてください。

お客様役用情報
  • キャッシュレス決済不可
  • 現金決済は可能
  • 予約システムにも一部影響
  • 補償を求めている
  • 原因は把握していない

「営業できないんですよ」 「補償してください」 「原因を今すぐ説明してください」 と適宜伝えてください。

CASE 03|評価

  • □ まず話を聞いた
  • □ 主張と事実を分けた
  • □ 未確認事項を整理した
  • □ 原因を断定しなかった
  • □ 返金・補償等を約束しなかった
  • □ 現在の業務影響を確認した
  • □ 過去対応を確認した
  • □ 対応レベルを判断した
  • □ 必要な時にエスカレーションできた
  • □ 営業担当者だけで抱え込まなかった
  • □ 引き継ぎ情報を整理した
  • □ 必要な正式対応へ切り替えた
CASE 04|法人

「VPNがつながらなくなって、複数拠点の業務が止まっています」

法人のお客様から、 複数拠点の通信について連絡が入りました。

今分かっていること

  • VPNに関する問題が起きている
  • 複数拠点に影響している
  • 業務停止を訴えている
法人担当者

VPNがつながらなくなって、 複数拠点の業務が止まっています。

あなたならどうする?

「回線障害です」
と原因を説明しますか?

まだ確認が必要

  • 影響している拠点数
  • 発生時刻
  • 全拠点か一部か
  • インターネット自体の状態
  • 直前の変更
  • 正式障害情報
  • 情シス対応状況
  • 具体的な業務停止範囲

STEP4共通の5つの判断

  1. 複数拠点のどこまで影響していますか?
  2. VPNとインターネット自体を分けて確認しましたか?
  3. どの研修・正式技術情報へ戻りますか?
  4. 営業担当者が原因説明を確定してよいですか?
  5. 情シス・専門担当等へ何を引き継ぎますか?

STEP 1 影響範囲を具体化してください。

確認できたら追加情報を見る
  • 全5拠点のうち2拠点に影響
  • インターネット自体は一部利用できている

「複数拠点でVPNが使えない」 という事実だけで、 回線全体の障害とは断定できません。

STEP 2 社内対応と説明要求を確認してください。

さらに開く
  • 社内情シスも確認中
  • 経営層から原因説明を求められている

営業担当者が、 未確認の原因を経営層向けに確定情報として説明しません。

LEVEL このケースの対応レベルを考えてください。

対応レベルを見る
判断例:LEVEL 2|エスカレーション

複数拠点の業務へ影響しており、 技術的な正式確認が必要です。

営業担当者だけで原因説明を行わず、 影響範囲を整理して専門担当・正式窓口へつなぎます。

ANSWER GOOD/NGを確認します。

GOOD/NGを見る
✓

GOOD

「まず、 どの拠点のどの業務に影響しているか確認します」

「現時点では原因はまだ確認できていません。 回線・VPN・社内環境等を分けて正式に確認します」

「経営層への原因説明についても、 確認できた事実をもとに正式な担当からご案内できるよう整理します」

×

NG

  • 「回線障害です」
  • 「VPN設定の問題です」
  • 未確認の原因を経営層へ説明する

戻る研修: SALES-16・SALES-17・COM-02・必要に応じてNET関連

HANDOFF 引き継ぎメモを作ってください。

整理例を見る
  1. 主張:VPN不通で複数拠点の業務停止
  2. 事実:5拠点中2拠点に影響。一部インターネット利用可
  3. 不明:原因、障害範囲、直前変更との関係
  4. 影響:2拠点の業務に影響
  5. 希望:早期復旧・原因説明
  6. 過去対応:情シスも確認中
  7. 次:技術担当・正式窓口で原因と影響範囲を確認
CASE 04|最重要能力

複数拠点・業務影響・技術確認を、
分けて整理する。

ROLE PLAY|5〜10分

営業役:新人担当者
お客様役:法人の総務・情シス関係者

CUSTOMER お客様役だけ開いてください。

お客様役用情報
  • 5拠点中2拠点に影響
  • インターネット自体は一部利用可能
  • 情シスも確認中
  • 経営層から原因説明を求められている

「原因を今すぐ説明してください」 「役員へ今日説明しないといけません」 と適宜伝えてください。

CASE 04|評価

  • □ まず話を聞いた
  • □ 主張と事実を分けた
  • □ 未確認事項を整理した
  • □ 原因を断定しなかった
  • □ 返金・補償等を約束しなかった
  • □ 現在の業務影響を確認した
  • □ 過去対応・情シス対応を確認した
  • □ 対応レベルを判断した
  • □ 必要な時にエスカレーションできた
  • □ 営業担当者だけで抱え込まなかった
  • □ 引き継ぎ情報を整理した
  • □ 正式な技術確認へ切り替えた
CASE 05|個人情報

「別のお客様の名前と情報が表示されています」

お客様から、 画面表示について問い合わせが入りました。

今分かっていること

  • 別のお客様と思われる情報が表示されている
  • 個人情報に関わる可能性がある
お客様

画面に、 私とは違う人の名前と情報が出ています。

あなたならどうする?

通常の画面表示トラブルとして、
自分で原因を調べ続けますか?

最低限確認すること

  • どのような情報が表示されているか
  • どこで表示されたか
  • 現在も表示されているか
  • どのような操作中だったか
  • 他にも影響がある可能性があるか

STEP4共通の5つの判断

  1. 通常の問い合わせを続けてよい状況ですか?
  2. 必要最小限で何を確認しますか?
  3. どの研修・正式事故対応手順へ戻りますか?
  4. 営業担当者が原因究明を続けてよいですか?
  5. 誰へ直ちに引き継ぐべきですか?

STEP 1 必要最小限の事実を確認してください。

確認できたら追加情報を見る

画面には、 氏名等、別のお客様と思われる情報 が表示されています。

お客様は、 その画面を表示した状態で相談しています。

STEP 2 通常対応を続けてよいか考えてください。

判断ポイントを見る

このケースでは、 営業担当者が通常問い合わせとして 長時間原因究明を続けません。

また、 不要な情報の複製・転送等を求めず、 正式な個人情報・事故対応手順へ切り替えます。

LEVEL このケースの対応レベルを考えてください。

対応レベルを見る
判断例:LEVEL 3|緊急・正式事故対応

個人情報に関わる可能性があるため、 通常の営業対応を続けず、 所属組織の正式な事故対応手順・責任者・専門担当へ切り替えます。

ANSWER GOOD/NGを確認します。

GOOD/NGを見る
✓

GOOD

「別のお客様と思われる情報が表示されている状況ですね。 必要な事実だけ確認し、 通常の問い合わせ対応ではなく 正式な対応手順へ切り替えます」

「この内容は私だけで原因を判断せず、 責任者・専門担当へ速やかに引き継ぎます」

×

NG

  • 通常問い合わせとして長時間調査する
  • 営業担当者だけで原因を特定しようとする
  • 不用意に情報を複製・転送するよう求める

戻る研修: BASE-01・BASE-02・SALES-17・正式な事故対応手順

HANDOFF 引き継ぎメモを作ってください。

整理例を見る
  1. 主張:別のお客様と思われる情報が表示されている
  2. 事実:氏名等の情報が画面表示されているとの申告
  3. 不明:原因、影響範囲、他の対象者の有無
  4. 影響:個人情報に関わる可能性
  5. 希望:状況確認・対応
  6. 過去対応:現在までの確認内容のみ整理
  7. 次:正式な事故対応手順・責任者・専門担当へ引き継ぐ
CASE 05|最重要能力

通常対応を続けず、
正式な事故対応へ切り替える。

ROLE PLAY|5〜10分

営業役:新人担当者
お客様役:別のお客様情報を見つけたお客様

CUSTOMER お客様役だけ開いてください。

お客様役用情報
  • 別のお客様と思われる氏名等が表示されている
  • 現在も画面が表示された状態
  • 原因は分からない

「他人の情報が見えているんですが」 「これって大丈夫なんですか?」 と適宜伝えてください。

CASE 05|評価

  • □ まず話を聞いた
  • □ 主張と事実を分けた
  • □ 未確認事項を整理した
  • □ 原因を断定しなかった
  • □ 不要な情報取得をしなかった
  • □ 現在の影響を確認した
  • □ 通常対応でよいか見直した
  • □ LEVEL 3への切替を判断できた
  • □ 営業担当者だけで抱え込まなかった
  • □ 引き継ぎ情報を整理した
  • □ 正式な事故対応へ切り替えた
CASE 06|安全・威圧

「機器から焦げたような臭いがします」

お客様から、 通信機器周辺の異常について連絡が入りました。

今分かっていること

  • 機器から焦げたような臭いがすると訴えている
  • 安全に関わる可能性がある
お客様

機器から焦げたような臭いがします。 早く何とかしてください。

あなたならどうする?

原因を推測して、
自分で直し方を案内しますか?

最優先で考えること

  • 周囲の安全状態
  • 煙や火等の異常があるか
  • 人への危険がないか
  • 現在どのような状態か
  • 正式な緊急対応手順

STEP4共通の5つの判断

  1. 通常の機器問い合わせとして続けてよい状況ですか?
  2. まず何を優先して確認しますか?
  3. どの正式な安全・緊急手順へ戻りますか?
  4. 営業担当者が独自の技術操作を案内してよいですか?
  5. 誰へ緊急に相談・引き継ぎますか?

STEP 1 解決より先に、何を優先するか考えてください。

考えたら追加情報を見る

お客様は強い口調で怒っており、 営業担当者へ

お客様

今すぐ自分で直し方を教えろ。 そっちの商品なんだから分かるだろ。

STEP 2 強い要求を受けても、対応の軸を変えないでください。

判断ポイントを見る

営業担当者が原因を推測し、 専門外の分解・技術操作等を独自に案内しません。

また、 威圧されていることを理由に 一人で対応を抱え続けません。

解決より安全を優先し、 正式な緊急対応へ切り替えます。

LEVEL このケースの対応レベルを考えてください。

対応レベルを見る
判断例:LEVEL 3|緊急・正式事故対応

安全に関わる可能性があるため、 通常営業対応で原因究明や技術案内を続けません。

所属組織の正式な安全・緊急対応手順へ切り替えます。

ANSWER GOOD/NGを確認します。

GOOD/NGを見る
✓

GOOD

「機器周辺に異常がある可能性がありますので、 まず安全を優先して確認します」

「この状況では、 私から独自の技術操作を案内せず、 正式な緊急対応へつなぎます」

「私だけで対応を続けず、 必要な担当・責任者へ速やかに引き継ぎます」

×

NG

  • 原因を推測する
  • 専門外の分解・技術操作等を案内する
  • 安全確認より故障原因の特定を優先する
  • 威圧されても一人で対応を続ける

戻る研修: BASE-01・SALES-17・正式な安全・緊急対応手順

HANDOFF 引き継ぎメモを作ってください。

整理例を見る
  1. 主張:機器から焦げたような臭いがする。早急対応希望
  2. 事実:機器周辺の異常をお客様が申告
  3. 不明:原因・機器状態・安全上の詳細
  4. 影響:安全に関わる可能性
  5. 希望:早急な対応
  6. 過去対応:現時点までの確認内容
  7. 次:正式な安全・緊急対応手順へ切り替える
CASE 06|最重要能力

解決より安全を優先し、
緊急対応へ切り替える。

ROLE PLAY|5〜10分

営業役:新人担当者
お客様役:機器異常を訴えるお客様

CUSTOMER お客様役だけ開いてください。

お客様役用情報
  • 焦げたような臭いがすると感じている
  • 原因は分からない
  • 強い口調で急いでいる
  • 営業担当者へ技術操作を求める

「今すぐ直し方を教えてください」 「責任者を出してください」 と適宜伝えてください。

CASE 06|評価

  • □ まず話を聞いた
  • □ 主張と事実を分けた
  • □ 未確認事項を整理した
  • □ 原因を断定しなかった
  • □ 独自の技術操作を案内しなかった
  • □ 安全への影響を確認した
  • □ 通常対応でよいか見直した
  • □ LEVEL 3への切替を判断できた
  • □ 一人で抱え込まなかった
  • □ 引き継ぎ情報を整理した
  • □ 正式な緊急対応へ切り替えた

6つのケースから分かること

ケース 主な判断 対応例
料金・返金要求 主張と正式内容を分ける LEVEL 2
繰り返し未解決 同じ通常対応を続けない LEVEL 2
店舗決済トラブル 業務影響・補償要求を整理 LEVEL 2
法人VPN 影響範囲・技術確認を分ける LEVEL 2
別顧客情報表示 通常対応を止め正式事故対応へ LEVEL 3
機器異常・安全 解決より安全を優先 LEVEL 3
共通

「自分で解決できるか」ではなく、
「今の対応レベルでよいか」を考える。

「お客様の主張」と「確認できた事実」は分ける

お客様の主張 確認できた事実
「聞いていた料金と違う」 正式契約・請求内容を確認して判断
「そちらの障害だ」 正式障害情報・利用状態を確認
「工事ミスだ」 現在状態・技術確認が必要
「何度連絡しても対応されない」 問い合わせ履歴・対応内容を確認
!

お客様の話を否定するという意味ではない

主張と事実を分けるのは、 お客様を疑うためではありません。

正しい対応へつなぐために、 「何を聞いたか」と「何が確認できたか」 を整理するためです。

原因・責任・補償をすぐ決めない

1 主張 何と言っている?
→
2 事実 何が確認済み?
→
3 正式確認 原因・条件等
→
4 正式判断 必要担当で判断
注意

「申し訳ありません」と受け止めることと、
責任を確定することは別。

家庭/店舗/法人で見るべき影響は変わる

対象 主に確認する影響
家庭 日常利用、在宅勤務、電話、家族利用、継続期間等
店舗・事業所 決済、予約、電話、売上、営業時間、来店客対応等
法人 影響拠点、業務停止範囲、情シス、社内システム、経営影響等

「繰り返し・未解決」は対応レベルを見直すサイン

  • 同じ問題で何度も問い合わせがある
  • 同じ説明を何度もしてもらっている
  • 担当窓口が毎回変わっている
  • 一度対応したが未解決
  • 問題が再発している
  • 生活・業務への影響が続いている
判断

「また同じ問い合わせ」ではなく、
「通常対応で解決していない可能性」を見る。

安全・個人情報等では、通常対応を止める判断も必要

すべての問い合わせを、 営業担当者が最後まで対応する必要はありません。

通常対応から切り替える例

  • 安全に関わる可能性がある
  • 個人情報に関わる可能性がある
  • 重大な業務影響が発生している
  • 正式な事故対応が必要と判断される
  • 営業担当者の権限・専門範囲を明確に超えている
LEVEL 3

分からないまま通常対応を続けるより、
正式な対応へ切り替える。

引き継ぎメモは「事実」と「未確認」を分ける

項目 書き方
お客様の主張 「○○と聞いた」「返金してほしい」等
確認済み事実 正式資料・履歴等で確認できたこと
未確認 原因・責任・条件等、まだ確認できていないこと
影響 生活・売上・業務・安全等
希望 復旧・説明・返金確認・責任者対応等
対応履歴 誰が何を確認・案内したか
次の対応 誰が何を確認する必要があるか
×

NG引き継ぎ

「かなり怒っているお客様です。 対応お願いします」

✓

GOOD引き継ぎ

お客様の主張、 確認済み事実、 未確認事項、 現在の影響、 希望、 これまでの対応を分けて伝える。

新人がやりがちなトラブル対応の失敗

01

すぐ謝って責任確定

事実確認前に「こちらのミスです」と言う。

02

お客様の勘違いと決める

正式確認前にお客様側の責任と考える。

03

返金・補償を約束

自分の権限を超えて回答する。

04

原因を当てる

事実整理より先に原因を決める。

05

怒りだけを見る

影響・過去対応・事実を確認しない。

06

通常対応を繰り返す

未解決でも同じ案内を続ける。

07

業務影響を軽視

店舗・法人でも技術状態しか見ない。

08

事故案件を通常対応

個人情報等でも自分で調査を続ける。

09

安全より原因究明

危険可能性があっても技術説明を続ける。

10

全部抱え込む

責任者・専門担当へ切り替えない。

11

丸投げする

状況整理せず「担当ではありません」で終わる。

12

感情だけ引き継ぐ

「怒っています」だけで事実を渡さない。

現場で使えるトラブル初期対応フレーズ

  1. 「まず、今起きていることを確認させてください」
  2. 「お客様からは○○と伺っています。正式内容も確認します」
  3. 「現時点では原因はまだ確認できていません」
  4. 「返金・補償については、私の判断だけではお約束できないため正式に確認します」
  5. 「これまで何回ほどお問い合わせされていますか?」
  6. 「これまでどのような案内・対応がありましたか?」
  7. 「現在、生活や業務のどの部分に影響していますか?」
  8. 「通常の問い合わせ対応ではなく、責任者・専門担当へ引き継いで確認します」
  9. 「確認できた事実と未確認事項を整理して引き継ぎます」
  10. 「この内容は通常対応を続けず、正式な対応手順へ切り替えます」
  11. 「安全を優先し、正式な緊急対応へつなぎます」

自己評価|PRACTICE-06

  • □ まずお客様の話を聞いた
  • □ お客様の主張と確認済み事実を分けた
  • □ 未確認事項を整理した
  • □ 原因を断定しなかった
  • □ 責任を勝手に認めなかった
  • □ 返金・補償等を約束しなかった
  • □ 現在の生活・業務・安全への影響を確認した
  • □ 過去対応・繰り返しの有無を確認した
  • □ LEVEL 1/2/3を考えた
  • □ 必要な時に対応レベルを上げた
  • □ 営業担当者だけで抱え込まなかった
  • □ 引き継ぎメモを整理した
  • □ 安全・個人情報等では正式対応へ切り替えた
PRACTICE-06

解決することより、
正しく判断し、
正しく切り替える。

CHECK

理解度チェック

PRACTICE-06の判断を確認します。 回答はクリックすると表示されます。

Q1 お客様から 「聞いていた料金と違う。返金してほしい」 と言われました。 営業担当者は、 説明ミスかお客様の勘違いかをその場で判断しますか?

回答を見る
答え:その場では判断しません

お客様の主張、 営業時の説明、 正式契約内容、 実際の請求内容を分けて確認します。

返金可否についても、 営業担当者の権限だけで約束しません。

Q2 同じ問題について何度も問い合わせがあり、 現在も解決していません。 また通常の初回対応を行えばよいでしょうか?

回答を見る
答え:対応レベルを見直します

「繰り返し・未解決」は、 通常対応だけでは解決できていない可能性を示します。

過去履歴を整理し、 必要に応じてLEVEL 2へ切り替えます。

Q3 別のお客様と思われる情報が画面に表示されています。 営業担当者が通常問い合わせとして原因を調べ続けてよいでしょうか?

回答を見る
答え:通常対応を続けず、正式な事故対応へ切り替えます

必要最小限の事実を確認し、 個人情報に関わる可能性がある案件として、 所属組織の正式な事故対応手順・責任者・専門担当へ引き継ぎます。

Q4 初めての問い合わせで、 「Wi-Fiがつながりにくい」 と相談がありました。 安全・個人情報・重大な業務影響・ 繰り返し未解決等は確認されていません。 すぐLEVEL 2へエスカレーションする必要がありますか?

回答を見る
答え:必ずしもLEVEL 2へ上げる必要はありません

まずはLEVEL 1の通常対応として、 現在の利用状態や症状を確認し、 正式な通常手順に沿って対応します。

ただし、 確認を進める中で、

  • 同じ問題が何度も発生している
  • 過去に複数回対応しても未解決
  • 生活や業務への大きな影響がある
  • 安全や個人情報に関わる可能性がある
  • 営業担当者の権限・専門範囲を超える

といった状況が分かった場合は、 途中で対応レベルを見直します。

PRACTICE-06で大切なのは、 すべての問い合わせを エスカレーションすることではありません。

LEVEL 1で対応できるものは通常対応し、 必要な時にLEVEL 2・3へ切り替える ことです。

復習したい時はこちら

PRACTICE-06|最後に

トラブル対応で重要なのは、
その場で全部解決することではありません。

まず、

お客様の話を聞く。

主張と事実を分ける。

未確認事項を残す。

生活・業務・安全への影響を確認する。

そして、

今の対応レベルでよいのか。

を考えます。

通常対応でよければ、
正式な通常手順へ。

エスカレーションが必要なら、
責任者・専門担当へ。

安全・個人情報等に関わる可能性があれば、
通常対応を続けず正式な対応へ。

迷ったら、

止まる。
確認する。
相談する。

そして、

必要な情報を整理して、
正しい担当へ引き継ぐ。

それが、
PRACTICE-06で身につける
トラブル初期対応の基本です。

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STEP4|7 / 8 総合ロールプレイ|接点から契約後まで一連の営業を実践する

PRACTICE-01〜06では、 判断・ヒアリング・提案・意思確認・正式申込・ 契約後フォロー・トラブル対応を 個別に実践してきました。

次のPRACTICE-07では、 これまで分けて練習してきた内容を 一つの長いケースの中で使います。

家庭・店舗・法人の3シナリオを使い、 最初の接点から契約後まで、 どの場面でどの研修へ戻るべきかを 自分で判断する総合ロールプレイへ進みます。

目次