SALES-09では、 月額・初期費用・割引・変更時費用等を整理し、 お客様が 「いつ・何に・いくら支払うのか」 を理解できるように説明することを学びました。
しかし、 情報が正しくても、 お客様に意味が伝わらなければ 判断することはできません。
通信サービスには、 ONU、ルーター、STB、Mbps、MNPなど、 普段あまり使わない言葉が 数多く登場します。
営業担当者が これらの言葉を知っていることは大切です。
ただし、 知っていることと、 お客様へ伝えられることは同じではありません。
SALES-10では、 STEP2で学んだ通信知識を、 お客様の知識・経験・利用場面に合わせて 分かりやすい説明へ変換する方法を学びます。
まず動画で全体像を確認しましょう
SALES-10「専門用語を分かりやすく伝える」の重要なポイントを、 約3分の動画で確認できます。 まず動画で全体像をつかみ、 詳しい内容はこのページの本文で確認してください。
この研修の3行まとめ
- 正しい専門用語を使うことと、お客様に意味が伝わることは同じではない。
- 専門用語は「何なのか・何のためのものか・お客様にどう関係するか」まで伝える。
- 結論を短く伝え、必要に応じて説明を追加し、お客様の反応を確認する。
このページで学ぶこと
- 「正しい説明」と「伝わる説明」の違い
- 専門用語をお客様向けの言葉へ変換する方法
- 結論を先に伝える説明の組み立て方
- 機能ではなく役割を伝える方法
- 数字・スペックの伝え方
- 回線とWi-Fiの違いの伝え方
- 主要な通信専門用語の言い換え例
- 比喩を使う場合の注意
- お客様に合わせて説明量を調整する方法
- 理解できたか自然に確認する方法
SALES-09の「正しい情報」を「伝わる説明」へ変える
SALES-09では、 料金を正しく整理しました。
しかし、 たとえば料金説明の中で 「ONU」「Mbps」「セット割適用条件」 などの言葉をそのまま並べても、 お客様が理解できるとは限りません。
SALES-10では、 正しい情報を お客様が理解できる言葉へ変換する ことに集中します。
STEP2は「理解する」、SALES-10は「伝える」
| STEP2 | SALES-10 |
|---|---|
| 通信サービスの仕組みを理解する | 理解した仕組みをお客様向けに言い換える |
| 専門用語の意味を知る | 専門用語の役割を分かりやすく伝える |
| 技術的な違いを理解する | お客様に関係する違いだけを説明する |
| 自分が理解できる状態 | お客様が理解できる状態 |
営業における「説明」の目的
説明の目的は、 営業担当者が 「全部説明した」と思うことではありません。
POINT
営業担当者が話した量ではなく、 お客様に必要な内容が伝わったかを考えます。
「正しく話すこと」と「伝わること」は同じではない
| 正しいだけの説明 | 伝わる説明 |
|---|---|
| 専門用語を正確に読み上げる | 専門用語の意味・役割を説明する |
| スペックを説明する | お客様の利用場面へつなげる |
| 一度に全部説明する | 必要な情報から短く説明する |
| 「説明しました」で終わる | 分かりにくい部分がないか確認する |
伝わる説明は、4つの流れで考える
専門用語を使わないことが、良い説明ではない
SALES-10は、 専門用語を禁止する研修ではありません。
契約書・機器名称・サービス説明等では、 正式な名称を知っておく必要があります。
GOOD
「この機器はONUといいます。 光回線側と、ご自宅のネットワーク機器を つなぐ役割をする機器です」
NG
「ONUは光回線終端装置です」
だけで説明を終える。
説明の深さは、お客様に合わせて変える
すべてのお客様へ 同じ説明をする必要はありません。
会話の中で確認すること
- どこまで知っているか
- 何を知りたいのか
- 何に困っているのか
- どこまで詳しい説明が必要か
注意
「若いから詳しい」 「高齢だから分からない」 「法人担当者だから専門家」 と属性だけで決めつけません。
一度に説明しすぎない
専門的な内容ほど、 一度に多く説明すると 何が重要なのか分かりにくくなります。
- 一文を短くする
- 一つの説明で一つのポイントを伝える
- 結論を先に伝える
- 必要なら理由を後から補足する
- お客様の反応を見て次へ進む
「結論 → 意味 → お客様への影響」で説明する
例|ルーター
結論: 複数の機器をネットにつなぐために使う機器です。
意味: 家の中の通信を振り分ける役割があります。
お客様への影響: スマートフォンやテレビ、パソコン等を 同時に利用する環境に関係します。
最初は短く。必要なら詳しく説明する
GOOD
「まず役割だけお伝えすると○○です。 必要であれば、 仕組みももう少し詳しくご説明します」
機能説明だけで終わらず「お客様にどう関係するか」へつなげる
| 機能だけの説明 | お客様へつなげた説明 |
|---|---|
| 「このルーターはWi-Fiに対応しています」 | 「スマートフォン等を無線でつなぐ環境に関係する機器です」 |
| 「このプランは最大○Gbpsです」 | 「複数端末を使う場合などに検討する通信プランですが、実際の速度は利用環境にも左右されます」 |
| 「STBを設置します」 | 「テレビサービスの映像を受けて、テレビで視聴するために使う機器です」 |
「専門用語/そのままの説明/伝わる説明」を比べる
| 専門用語 | そのままの説明 | 伝わる説明 |
|---|---|---|
| ONU | 光回線終端装置です | 光回線側の信号と、ご自宅のネットワーク機器をつなぐ役割をする機器です |
| ルーター | IPパケットをルーティングします | 家の中のスマホやパソコン等をネットにつなぐ際に、通信を振り分ける役割をする機器です |
| STB | セットトップボックスです | テレビサービスの映像を受けて、テレビで視聴するために使う機器です |
| Mbps | メガビット毎秒です | 1秒間にどのくらいのデータを送れるかを表す通信速度の単位です |
| MNP | モバイルナンバーポータビリティです | 携帯会社を変更するときに、今の携帯電話番号を引き継ぐための仕組みです |
| VPN | Virtual Private Networkです | 離れた拠点や端末を、共有ネットワーク上で同じ社内ネットワークのようにつなぐために使われる仕組みの総称です |
言い換え例|プロバイダー
インターネット接続サービスを提供する 事業者・役割。 回線サービスと一体で提供される場合もあります。
「インターネットへ接続する部分を担う サービス会社・サービスのことです。 契約によっては回線とセットになっています」
言い換え例|ONU
光アクセス回線のユーザー側で、 光回線側と宅内ネットワーク側を 接続する役割を持つ機器。
「光回線側の信号と、 ご自宅のルーター等を つなぐための機器です」
注意
機器構成はサービスによって異なります。 「どの家にも必ずこの機器がある」 と一般化しません。
言い換え例|モデム
回線側の通信信号と、 宅内側で利用する通信を 接続するために使われる機器。 回線方式によって機器は異なります。
「回線から届く通信を、 ご自宅のネットワークにつなぐために使う機器です」
言い換え例|ルーター
異なるネットワーク間の通信を 適切な方向へ転送する機器。 家庭では複数の端末を インターネットへ接続するためにも使われます。
「スマートフォンやパソコンなど、 家の中の複数の機器を ネットにつなぐ時の交通整理をする機器です」
言い換え例|ホームゲートウェイ
契約・サービスによって、 ルーターや電話等の 複数の機能をまとめて持つ場合がある宅内機器。
「ネットや電話など、 複数の通信機能をまとめて担う場合がある機器です。 具体的な機能は契約内容を確認します」
言い換え例|STB
テレビ・映像サービスを受信し、 映像をテレビ等で視聴するための 機能を持つ機器。
「テレビサービスの放送や映像を受けて、 テレビで見られるようにするための機器です」
注意
視聴・録画・アプリ等、 利用できる機能は サービスや機器によって異なります。
言い換え例|Wi-Fi
スマートフォン・パソコン等を 無線LANで接続するために使われる技術・環境。 インターネット回線そのものとは別です。
「スマートフォンなどを ケーブルなしでルーター等につなぐ無線の部分です。 家まで来ているインターネット回線とは分けて考えます」
「インターネット回線」と「Wi-Fi」を同じものとして扱わない
| インターネット回線 | Wi-Fi |
|---|---|
| 自宅・店舗等をインターネット側へつなぐ通信サービス・経路 | 宅内等で端末を無線LANへ接続する部分 |
| 回線・設備・契約等が関係 | ルーター・アクセスポイント・距離・障害物等が関係 |
| 問題がなくても | Wi-Fi側の環境で使いにくくなる場合がある |
言い換え例|Mbps・Gbps
1秒間に伝送できるデータ量を表す 通信速度の単位。 1Gbpsは1,000Mbpsです。
「通信速度を表す単位です。 数字が大きいほど通信容量の目安は大きくなりますが、 実際の使い心地はWi-Fiや端末、混雑等にも左右されます」
数字だけではなく「利用場面」につなげる
| 数字だけの説明 | 利用場面につなげた説明 |
|---|---|
| 「最大1Gbpsです」 | 「通信プラン上の最大速度を示す数値です。実際の速度は端末やWi-Fi環境等によって変わります」 |
| 「10Gbpsなので10倍です」 | 「最大速度の規格値には差がありますが、実際の体感が単純に10倍になるという意味ではありません」 |
| 「5Gです」 | 「5Gというモバイル通信方式に対応しますが、実際の通信環境はエリア・電波・端末等にも左右されます」 |
言い換え例|SIM
モバイルネットワークで 契約者・回線を識別し、 ネットワーク利用に必要な認証等を行うための仕組み。
「スマートフォンが どの携帯回線の契約を使うかを 認識するためのものです」
言い換え例|eSIM
対応端末内のセキュアな領域へ SIMプロファイルを リモートで設定できる仕組み。
「対応しているスマートフォンなら、 SIMカードを差し替えずに 携帯回線の情報を端末へ設定できる仕組みです」
言い換え例|4G・5G
携帯電話・モバイル通信に使われる 通信システムの世代。 5Gは4Gより新しい世代のシステムです。
「スマートフォンなどが基地局と通信する モバイル通信の世代です。 5G対応でも、実際の使い心地は 場所や電波、端末、混雑状況等によって変わります」
言い換え例|MNP
Mobile Number Portability。 携帯会社を変更する際に、 現在の携帯電話番号を引き継いで 新しい携帯会社のサービスを利用する仕組み。
「携帯会社を変更しても、 今使っている携帯電話番号を 引き継ぐための仕組みです」
言い換え例|0AB-J・050
0AB-J
固定電話で使われる 電話番号形式・番号区分の一つ。 地域を識別する番号体系として扱われます。
お客様向け:
「市外局番等を含む、
一般的な固定電話で使われる形式の番号です」
050番号
IP電話で使われる 電話番号区分の一つ。
お客様向け:
「050から始まる、
IP電話で使われる番号です」
注意
番号の利用条件・継続可否等は 番号の種類・契約・サービスによって 確認が必要です。
言い換え例|番号ポータビリティ
一定の条件のもとで、 通信事業者・サービス等を変更しても 現在の電話番号を継続利用するための仕組み。
「サービスを変更する時に、 今の電話番号を引き継ぐための仕組みです。 実際に引き継げるかは 現在の番号や契約条件を確認します」
言い換え例|固定IP
長期間同じ値を利用することを前提として 設定・割り当てされるIPアドレス。 業務システム・拠点接続等で利用される場合があります。
「インターネット上で使う住所のような番号を、 同じ番号で継続して使うための設定・サービスです。 業務システム等で必要になる場合があります」
比喩について
「住所」は理解を助けるための比喩です。 IPアドレスと現実の住所が 同じ仕組みという意味ではありません。
言い換え例|VPN
公開・共有されたネットワーク等を利用しながら、 特定の拠点・利用者間を プライベートネットワークのように 接続する仕組みの総称。
「離れた店舗や事務所、端末等を、 同じ社内ネットワークにつながっているように 利用するために使われる仕組みです」
注意
VPNには複数の方式・構成があります。 「VPNだから必ずこの暗号化方式」 「VPNなら絶対安全」 などと一括りにしません。
比喩は「理解の補助」として使う
専門的な仕組みを説明するとき、 道路・住所・水道管等に たとえることがあります。
比喩は便利ですが、 仕組みを完全に表しているわけではありません。
| 使える比喩 | 注意 |
|---|---|
| 「ルーターは通信の交通整理をするような役割」 | 実際に道路交通と同じ仕組みではない |
| 「IPアドレスはネット上の住所のようなもの」 | 現実の住所と完全に同じ性質ではない |
| 「通信容量を道路の広さにたとえる」 | 回線速度・混雑・遅延等を一つの比喩だけで説明しきれない |
POINT
比喩でイメージを作った後、 必要なら正式な意味へ戻します。
「一般的な仕組み」と「個別契約の条件」を分ける
専門用語には、 一般的に説明できる仕組みと、 サービスごとに異なる条件があります。
| 一般的な仕組み | 個別確認が必要な条件 |
|---|---|
| MNPは携帯番号を引き継いで事業者を変更する仕組み | 実際の手続・対象・契約条件等 |
| STBはテレビサービスの映像受信等に使われる機器 | 必要台数・機能・料金・録画条件等 |
| Wi-Fiは無線LANで端末を接続する仕組み | 実際の通信範囲・速度・機器構成等 |
| 番号ポータビリティは番号継続のための仕組み | 目の前の番号が継続できるか |
「簡単に言うと」だけに頼らない
何度も 「簡単に言うと」 を繰り返すと、 お客様によっては違和感を持つ場合があります。
状況に合わせて使い分けます。
- 「つまり、○○ということです」
- 「たとえば、ご自宅でいうと○○です」
- 「お客様の場合は、○○に関係します」
- 「役割だけお伝えすると、○○です」
- 「ここは少し専門的なので、言い換えますね」
最初から全部説明しない
NG
お客様が 「ONUって何ですか?」 と聞いただけなのに、 光アクセス網・OLT・PON・認証・ルーティングまで 一度に説明する。
GOOD
「光回線と宅内の機器を つなぐ役割の機器です。 必要でしたら、 ルーターとの違いもご説明します」
「知らないこと」を恥ずかしいと思わせない
NG
- 「これは普通分かりますよね?」
- 「聞いたことないですか?」
- 「皆さん知っていますよ」
- 「それも知らないんですか?」と感じさせる態度
GOOD
「これは通信業界でよく使う言葉なので、 分かりやすく言い換えますね」
年齢・立場だけで理解度を決めない
若いから詳しい
年齢だけでは 判断できません。
高齢だから分からない
幼児扱いするような 説明をしません。
法人だから詳しい
担当業務によって 知識は異なります。
「分かりましたか?」だけで確認しない
お客様は、 よく分からなくても 「大丈夫です」 と答える場合があります。
NG
- 「分かりますよね?」
- 「理解できましたよね?」
- 「じゃあ今の説明を言ってみてください」
GOOD
- 「ここまでで分かりにくいところはありませんか?」
- 「どの部分が一番気になりますか?」
- 「機器の違いをもう少し説明した方がよさそうですか?」
- 「ここまでを一度まとめましょうか?」
説明が長くなったら、一度要約する
GOOD
「ここまでをまとめると、 今回大切なのは2点です」
「1つ目は、 回線とWi-Fiは別に確認すること。 2つ目は、 今回は2階のWi-Fi環境が特に気になっていることです」
自分が分からない専門用語を、知ったふりしない
お客様の方が詳しい分野について 質問される場合もあります。
NG
- 意味をよく理解していないのに説明を続ける
- 似た用語から推測して答える
- 曖昧な記憶で「たぶん○○です」と答える
GOOD
「この部分は少し専門的なので、 私の記憶でお答えせず、 確認してから正確にご案内します」
家庭と店舗では「何に関係するか」が変わる
| 説明対象 | 家庭でつなげる例 | 店舗・事業所でつなげる例 |
|---|---|---|
| インターネット | 動画・ゲーム・在宅勤務等 | 決済・予約・業務システム等 |
| Wi-Fi | 部屋・階・家族の端末等 | 店内端末・スタッフ端末・来客用等 |
| 電話 | 家庭用固定電話・番号等 | 代表番号・FAX・予約受付等 |
| 固定IP・VPN | 通常は必要性を確認してから説明 | 拠点接続・業務システム等との関係を確認 |
専門知識を使って、不安を煽らない
NG
- 「このままだと危険です」
- 「古い機器なのでダメです」
- 「5Gでないと今後使えません」
- 「この方式は時代遅れです」
と、 根拠・条件を確認せず不安を煽る。
GOOD
「現在の機器・利用状況を確認して、 今回変更が必要な部分があるかを 一緒に見てみましょう」
「良い言い換え/避けたい言い換え」
| 良い言い換え | 避けたい言い換え |
|---|---|
| 正式名称を示したうえで役割を説明する | 正式名称を完全に別の意味へ置き換える |
| お客様の利用場面につなげる | 営業担当者のイメージだけで説明する |
| 必要なら比喩を補助的に使う | 比喩を実際の仕組みとして断定する |
| 個別条件は確認が必要と分ける | 一般的な説明をすべての契約に当てはめる |
| 最初は短く、必要なら追加する | 最初から専門知識を全部話す |
GOOD|望ましい説明
GOOD
- 自分が意味を理解してから説明する
- 必要な専門用語は正式名称も伝える
- 専門用語の役割を分かる言葉で補足する
- 結論を先に伝える
- 一文を短くする
- 一つの説明で一つのポイントを扱う
- お客様への影響・利用場面へつなげる
- 数字だけで説明しない
- 最大速度と実際の利用環境を分ける
- 回線とWi-Fiを分ける
- 比喩は理解の補助として使う
- 一般的な仕組みと個別条件を分ける
- 最初は短く説明する
- 必要なら追加説明する
- お客様の反応に合わせて説明量を変える
- 年齢・立場で理解度を決めつけない
- 分かりにくい部分を自然に確認する
- 長くなったら一度要約する
- 分からない質問には確認してから答える
- お客様自身が判断できる説明を目指す
NG|避けたい説明
NG
- 専門用語をそのまま連続して使う
- 正式名称を言っただけで説明したと思う
- 一度に全部説明する
- スペックを読み上げる
- 数字だけで優劣を説明する
- 最大速度を実際の速度として説明する
- Wi-Fiとインターネット回線を同じ意味で扱う
- 比喩を事実のように説明する
- お客様も知っていると決めつける
- 「分かりますよね?」と理解を迫る
- 年齢で説明内容を決める
- 高齢者へ幼児扱いするような説明をする
- 法人担当者だから専門家だと決めつける
- 説明が長くても区切らない
- 専門知識を使って不安を煽る
- 分からない質問に知ったふりをする
新人営業がやりがちな失敗
専門用語のまま
正式名称だけを 読み上げる。
全部説明する
一度に情報を 詰め込む。
スペックを読む
お客様への影響へ つなげない。
数字だけ
大小だけで 説明する。
比喩=事実
たとえ話を そのまま仕組みにする。
知っている前提
理解を 確認しない。
理解を迫る
「分かりますよね?」 と聞く。
属性で決める
年齢・立場で 理解度を決める。
説明が長い
要約せず 話し続ける。
知ったふり
分からない質問に 推測で答える。
現場で使える基本フレーズ
- 「専門用語なので、分かりやすく言い換えますね」
- 「まず結論からお伝えすると○○です」
- 「お客様の使い方でいうと、○○に関係する部分です」
- 「ここは機器の名前より、役割を覚えていただければ大丈夫です」
- 「必要であれば、もう少し詳しくご説明します」
- 「ここまでを一度まとめます」
- 「ここまでで分かりにくいところはありませんか?」
- 「この部分は少し専門的なので、確認してから正確にご案内します」
会話例|「プロバイダーって何?」
プロバイダーって 何ですか?
インターネットへ接続する部分を担う サービス会社・サービスのことです。
回線と別に契約する形もあれば、 一緒になっている場合もあります。
お客様の現在の契約が どの形になっているかは 一緒に確認しましょう。
会話例|「ONUとルーターは同じ?」
ONUとルーターって 同じものですか?
役割は違います。
ONUは、 光回線側と宅内のネットワーク機器を つなぐ役割があります。
ルーターは、 スマートフォンやパソコン等の通信を 振り分ける役割をします。
実際の機器構成は ご契約によって違うため、 お客様の環境も確認してみましょう。
会話例|「1Gbpsって何?」
1Gbpsって どういう意味ですか?
通信速度を表す単位です。
1Gbpsは1,000Mbpsにあたります。
ただし、 プランに書かれている最大速度と 実際にご自宅で出る速度は同じとは限りません。
端末やWi-Fi環境、 利用状況等も関係します。
会話例|「Wi-Fiを速くしたい」
Wi-Fiを もっと速くしたいです。
Wi-Fiを使った時の 通信環境が気になっているんですね。
インターネット回線そのものと、 家の中で無線接続するWi-Fiは 分けて確認した方が原因を整理しやすくなります。
どの部屋・端末・使い方で 特に気になるか教えていただけますか?
GOOD
「Wi-Fiが遅い=回線プランを上げる」 と決めつけていません。
会話例|「5Gなら家のネットより速い?」
5Gなら、 家のインターネットより 速いんですか?
一律にどちらが速いとは言えません。
5Gはモバイル通信の新しい世代ですが、 実際の速度は エリア・電波・端末・混雑状況等でも変わります。
ご自宅の固定回線も、 プラン・機器・Wi-Fi環境等で変わります。
どの使い方を比較したいかを 先に整理してみましょう。
会話例|「MNPって何?」
MNPって よく聞きますが何ですか?
携帯会社を変更する時に、 今の携帯電話番号を 引き継ぐための仕組みです。
電話番号は引き継げても、 現在の料金プランや割引等は そのまま引き継ぐという意味ではありません。
変更する場合は、 現在の契約条件も一緒に確認します。
会話例|「番号ポータビリティって何?」
固定電話の 番号ポータビリティって何ですか?
サービス等を変更する時に、 現在の電話番号を 引き継ぐための仕組みです。
ただし、 すべての番号・契約で 無条件に引き継げるという意味ではありません。
今の番号を残すことが重要であれば、 正式な継続可否を確認してから ご案内します。
会話例|「STBって必要?」
STBっていう機械は 必要なんですか?
STBは、 テレビサービスの映像を受けて テレビで視聴するために使われる機器です。
実際に必要かどうかや 何台必要かは、 ご利用になるテレビサービスや 視聴方法によって確認します。
会話例|「固定IPって何?」
固定IPって 何ですか?
ネット上で使うIPアドレスを、 同じ番号で継続して利用するための 設定・サービスです。
サーバーや業務システム、 拠点間の接続等で 必要になる場合があります。
お客様の店舗で 本当に必要かどうかは、 現在使っているシステムを確認しましょう。
会話例|店舗で「VPNって何?」
本部からVPNが必要と言われたんですが、 VPNって何ですか?
離れた店舗や本部等を、 同じ社内ネットワークにつながっているように 利用するために使われる仕組みです。
VPNには複数の方式があり、 必要な回線・機器・設定等は システムによって異なります。
今回は本部側の指定条件を 確認してから 回線条件を整理しましょう。
GOOD
VPNの概要は説明しつつ、 個別のシステム条件まで 営業担当者だけで決めていません。
営業担当者は、どこまで覚えればよい?
SALES-10は、 通信専門用語を すべて暗記するための記事ではありません。
次の8点を理解できれば十分です。
- 正しく話すことと、伝わることは同じではない
- 主要な専門用語について「何のためのものか」を理解する
- 正式名称と、お客様向けの言い換えを両方使えるようにする
- 結論 → 意味 → お客様への影響で説明する
- 数字・スペックだけではなく利用場面へつなげる
- 最初は短く説明し、必要なら追加する
- お客様の属性ではなく、会話から理解度を見る
- 分からない専門的な質問は、知ったふりせず確認する
説明の目的を、START-02へ戻って確認する
POINT
専門用語を言い換えることも、 お客様自身が判断できる状態をつくるための 営業実務です。
まとめ
- SALES-10では、STEP2で理解した知識をお客様向けの説明へ変換する
- 正しく話すことと、伝わることは同じではない
- 説明の目的は、お客様が理解して判断できる状態をつくること
- 理解する → 言い換える → 具体化する → 確認する、で考える
- 専門用語そのものを禁止する必要はない
- 必要な専門用語は正式名称も正しく使う
- 専門用語の意味・役割を分かるように補足する
- お客様も知っているだろうと決めつけない
- 詳しいお客様へ過度に簡単な説明を押し付けない
- お客様の知識・質問に合わせて説明の深さを変える
- 一度に多く説明しすぎない
- 一文を短くし、一つのポイントを一つずつ伝える
- 結論 → 意味 → お客様への影響で説明する
- 機能・スペックを読み上げるだけにしない
- 数字だけで説明しない
- 最大速度と実際の利用環境を混同しない
- Wi-Fiとインターネット回線を同じものとして扱わない
- 主要用語は「何のためのものか」「どう言い換えるか」を理解する
- ONUは正式名称だけでなく役割まで説明する
- SIM・eSIM・4G・5G等も利用場面へつなげて説明する
- MNP・番号ポータビリティは番号継続の仕組みとして説明し、個別可否は確認する
- 固定IP・VPN等は店舗・法人の利用目的へつなげる
- 比喩は理解の補助として使う
- 比喩を実際の仕組みそのものとして扱わない
- 一般的な仕組みと個別契約の条件を分ける
- 「場合があります」だけを連発せず、分かっている部分は明確に説明する
- 最初は短く説明し、必要なら追加する
- 説明量はお客様の反応を見ながら調整する
- 分からないことを恥ずかしいと思わせない
- 若い・高齢・法人担当者等の属性だけで理解度を決めない
- 「分かりますよね?」と理解を迫らない
- 自然な質問で分かりにくい部分を確認する
- 説明が長くなったら一度要約する
- 専門知識を使って必要以上に不安を煽らない
- 分からない質問には知ったふりをしない
- 迷ったら、止まる・確認する・相談する
- 最終目的は、お客様自身が納得して判断できる状態をつくること
理解度チェック
SALES-10の内容を理解できたか確認しましょう。 回答はクリックすると表示されます。
Q1 専門用語はお客様に難しいため、 営業では一切使わない方がよい。 ○か×か?
回答を見る
必要な専門用語は 正式名称として使って問題ありません。
大切なのは、 名前だけで終わらず、 「何なのか」 「何のためのものか」 「お客様にどう関係するか」 まで分かるようにすることです。
Q2 お客様から 「1Gbpsって何ですか?」 と聞かれました。 「1Gbpsは1,000Mbpsです」 だけで説明を終えてよいでしょうか?
回答を見る
数字の関係だけでなく、 通信速度を表す単位であることや、 最大速度と実際の利用時の速度は 同じとは限らないことまで 必要に応じて伝えます。
Q3 お客様から専門的な質問をされましたが、 自分の回答に自信がありません。 どう対応しますか?
回答を見る
「この部分は少し専門的なので、 私の記憶でお答えせず、 確認してから正確にご案内します」 と伝えます。
BASE-01の 「迷ったら、止まる。確認する。相談する。」 を実践します。
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理解度チェック
全3問中2問以上正解で、この研修は完了です。
ログインしていないため、テスト結果と進捗は保存されません。