専門用語を分かりやすく伝える|伝わる説明のつくり方

営業実務

SALES-09では、 月額・初期費用・割引・変更時費用等を整理し、 お客様が 「いつ・何に・いくら支払うのか」 を理解できるように説明することを学びました。

しかし、 情報が正しくても、 お客様に意味が伝わらなければ 判断することはできません。

通信サービスには、 ONU、ルーター、STB、Mbps、MNPなど、 普段あまり使わない言葉が 数多く登場します。

営業担当者が これらの言葉を知っていることは大切です。

ただし、 知っていることと、 お客様へ伝えられることは同じではありません。

SALES-10では、 STEP2で学んだ通信知識を、 お客様の知識・経験・利用場面に合わせて 分かりやすい説明へ変換する方法を学びます。

VIDEO

まず動画で全体像を確認しましょう

SALES-10「専門用語を分かりやすく伝える」の重要なポイントを、 約3分の動画で確認できます。 まず動画で全体像をつかみ、 詳しい内容はこのページの本文で確認してください。

SALES-10|専門用語を分かりやすく伝える|伝わる説明のつくり方 動画時間:約3分

この研修の3行まとめ

  1. 正しい専門用語を使うことと、お客様に意味が伝わることは同じではない。
  2. 専門用語は「何なのか・何のためのものか・お客様にどう関係するか」まで伝える。
  3. 結論を短く伝え、必要に応じて説明を追加し、お客様の反応を確認する。

このページで学ぶこと

  • 「正しい説明」と「伝わる説明」の違い
  • 専門用語をお客様向けの言葉へ変換する方法
  • 結論を先に伝える説明の組み立て方
  • 機能ではなく役割を伝える方法
  • 数字・スペックの伝え方
  • 回線とWi-Fiの違いの伝え方
  • 主要な通信専門用語の言い換え例
  • 比喩を使う場合の注意
  • お客様に合わせて説明量を調整する方法
  • 理解できたか自然に確認する方法

SALES-09の「正しい情報」を「伝わる説明」へ変える

SALES-09では、 料金を正しく整理しました。

しかし、 たとえば料金説明の中で 「ONU」「Mbps」「セット割適用条件」 などの言葉をそのまま並べても、 お客様が理解できるとは限りません。

SALES-10では、 正しい情報を お客様が理解できる言葉へ変換する ことに集中します。

SALES-10|中心メッセージ

知っていることと、
伝えられることは違う。

STEP2は「理解する」、SALES-10は「伝える」

STEP2 SALES-10
通信サービスの仕組みを理解する 理解した仕組みをお客様向けに言い換える
専門用語の意味を知る 専門用語の役割を分かりやすく伝える
技術的な違いを理解する お客様に関係する違いだけを説明する
自分が理解できる状態 お客様が理解できる状態
STEP2|共通メッセージ

仕組みを理解する。
お客様には分かりやすく伝える。

営業における「説明」の目的

説明の目的は、 営業担当者が 「全部説明した」と思うことではありません。

説明の目的

お客様が必要な情報を理解し、
自分で判断できる状態をつくること。

✓

POINT

営業担当者が話した量ではなく、 お客様に必要な内容が伝わったかを考えます。

「正しく話すこと」と「伝わること」は同じではない

正しいだけの説明 伝わる説明
専門用語を正確に読み上げる 専門用語の意味・役割を説明する
スペックを説明する お客様の利用場面へつなげる
一度に全部説明する 必要な情報から短く説明する
「説明しました」で終わる 分かりにくい部分がないか確認する

伝わる説明は、4つの流れで考える

1 理解する 自分が意味を理解
→
2 言い換える 分かる言葉へ
→
3 具体化する 利用場面へ接続
→
4 確認する 反応を見る
基本フロー

理解する → 言い換える →
具体化する → 確認する

専門用語を使わないことが、良い説明ではない

SALES-10は、 専門用語を禁止する研修ではありません。

契約書・機器名称・サービス説明等では、 正式な名称を知っておく必要があります。

✓

GOOD

「この機器はONUといいます。 光回線側と、ご自宅のネットワーク機器を つなぐ役割をする機器です」

×

NG

「ONUは光回線終端装置です」

だけで説明を終える。

説明の深さは、お客様に合わせて変える

すべてのお客様へ 同じ説明をする必要はありません。

会話の中で確認すること

  • どこまで知っているか
  • 何を知りたいのか
  • 何に困っているのか
  • どこまで詳しい説明が必要か
!

注意

「若いから詳しい」 「高齢だから分からない」 「法人担当者だから専門家」 と属性だけで決めつけません。

一度に説明しすぎない

専門的な内容ほど、 一度に多く説明すると 何が重要なのか分かりにくくなります。

  • 一文を短くする
  • 一つの説明で一つのポイントを伝える
  • 結論を先に伝える
  • 必要なら理由を後から補足する
  • お客様の反応を見て次へ進む
説明

全部話すより、
必要なことを一つずつ。

「結論 → 意味 → お客様への影響」で説明する

1 結論 まず何なのか
→
2 意味 何をするものか
→
3 お客様への影響 何が変わるか
✓

例|ルーター

結論: 複数の機器をネットにつなぐために使う機器です。

意味: 家の中の通信を振り分ける役割があります。

お客様への影響: スマートフォンやテレビ、パソコン等を 同時に利用する環境に関係します。

最初は短く。必要なら詳しく説明する

1 短い説明 まず役割だけ
→
2 反応を見る もっと必要?
→
3 追加説明 必要な分だけ
✓

GOOD

「まず役割だけお伝えすると○○です。 必要であれば、 仕組みももう少し詳しくご説明します」

機能説明だけで終わらず「お客様にどう関係するか」へつなげる

機能だけの説明 お客様へつなげた説明
「このルーターはWi-Fiに対応しています」 「スマートフォン等を無線でつなぐ環境に関係する機器です」
「このプランは最大○Gbpsです」 「複数端末を使う場合などに検討する通信プランですが、実際の速度は利用環境にも左右されます」
「STBを設置します」 「テレビサービスの映像を受けて、テレビで視聴するために使う機器です」

「専門用語/そのままの説明/伝わる説明」を比べる

専門用語 そのままの説明 伝わる説明
ONU 光回線終端装置です 光回線側の信号と、ご自宅のネットワーク機器をつなぐ役割をする機器です
ルーター IPパケットをルーティングします 家の中のスマホやパソコン等をネットにつなぐ際に、通信を振り分ける役割をする機器です
STB セットトップボックスです テレビサービスの映像を受けて、テレビで視聴するために使う機器です
Mbps メガビット毎秒です 1秒間にどのくらいのデータを送れるかを表す通信速度の単位です
MNP モバイルナンバーポータビリティです 携帯会社を変更するときに、今の携帯電話番号を引き継ぐための仕組みです
VPN Virtual Private Networkです 離れた拠点や端末を、共有ネットワーク上で同じ社内ネットワークのようにつなぐために使われる仕組みの総称です

言い換え例|プロバイダー

新人が理解する意味

インターネット接続サービスを提供する 事業者・役割。 回線サービスと一体で提供される場合もあります。

お客様向けの言い換え

「インターネットへ接続する部分を担う サービス会社・サービスのことです。 契約によっては回線とセットになっています」

言い換え例|ONU

新人が理解する意味

光アクセス回線のユーザー側で、 光回線側と宅内ネットワーク側を 接続する役割を持つ機器。

お客様向けの言い換え

「光回線側の信号と、 ご自宅のルーター等を つなぐための機器です」

!

注意

機器構成はサービスによって異なります。 「どの家にも必ずこの機器がある」 と一般化しません。

言い換え例|モデム

新人が理解する意味

回線側の通信信号と、 宅内側で利用する通信を 接続するために使われる機器。 回線方式によって機器は異なります。

お客様向けの言い換え

「回線から届く通信を、 ご自宅のネットワークにつなぐために使う機器です」

言い換え例|ルーター

新人が理解する意味

異なるネットワーク間の通信を 適切な方向へ転送する機器。 家庭では複数の端末を インターネットへ接続するためにも使われます。

お客様向けの言い換え

「スマートフォンやパソコンなど、 家の中の複数の機器を ネットにつなぐ時の交通整理をする機器です」

言い換え例|ホームゲートウェイ

新人が理解する意味

契約・サービスによって、 ルーターや電話等の 複数の機能をまとめて持つ場合がある宅内機器。

お客様向けの言い換え

「ネットや電話など、 複数の通信機能をまとめて担う場合がある機器です。 具体的な機能は契約内容を確認します」

言い換え例|STB

新人が理解する意味

テレビ・映像サービスを受信し、 映像をテレビ等で視聴するための 機能を持つ機器。

お客様向けの言い換え

「テレビサービスの放送や映像を受けて、 テレビで見られるようにするための機器です」

!

注意

視聴・録画・アプリ等、 利用できる機能は サービスや機器によって異なります。

言い換え例|Wi-Fi

新人が理解する意味

スマートフォン・パソコン等を 無線LANで接続するために使われる技術・環境。 インターネット回線そのものとは別です。

お客様向けの言い換え

「スマートフォンなどを ケーブルなしでルーター等につなぐ無線の部分です。 家まで来ているインターネット回線とは分けて考えます」

「インターネット回線」と「Wi-Fi」を同じものとして扱わない

インターネット回線 Wi-Fi
自宅・店舗等をインターネット側へつなぐ通信サービス・経路 宅内等で端末を無線LANへ接続する部分
回線・設備・契約等が関係 ルーター・アクセスポイント・距離・障害物等が関係
問題がなくても Wi-Fi側の環境で使いにくくなる場合がある
基本

「ネットが遅い」だけでは、
回線の問題かWi-Fiの問題かは
まだ分からない。

言い換え例|Mbps・Gbps

新人が理解する意味

1秒間に伝送できるデータ量を表す 通信速度の単位。 1Gbpsは1,000Mbpsです。

お客様向けの言い換え

「通信速度を表す単位です。 数字が大きいほど通信容量の目安は大きくなりますが、 実際の使い心地はWi-Fiや端末、混雑等にも左右されます」

数字だけではなく「利用場面」につなげる

数字だけの説明 利用場面につなげた説明
「最大1Gbpsです」 「通信プラン上の最大速度を示す数値です。実際の速度は端末やWi-Fi環境等によって変わります」
「10Gbpsなので10倍です」 「最大速度の規格値には差がありますが、実際の体感が単純に10倍になるという意味ではありません」
「5Gです」 「5Gというモバイル通信方式に対応しますが、実際の通信環境はエリア・電波・端末等にも左右されます」

言い換え例|SIM

新人が理解する意味

モバイルネットワークで 契約者・回線を識別し、 ネットワーク利用に必要な認証等を行うための仕組み。

お客様向けの言い換え

「スマートフォンが どの携帯回線の契約を使うかを 認識するためのものです」

言い換え例|eSIM

新人が理解する意味

対応端末内のセキュアな領域へ SIMプロファイルを リモートで設定できる仕組み。

お客様向けの言い換え

「対応しているスマートフォンなら、 SIMカードを差し替えずに 携帯回線の情報を端末へ設定できる仕組みです」

言い換え例|4G・5G

新人が理解する意味

携帯電話・モバイル通信に使われる 通信システムの世代。 5Gは4Gより新しい世代のシステムです。

お客様向けの言い換え

「スマートフォンなどが基地局と通信する モバイル通信の世代です。 5G対応でも、実際の使い心地は 場所や電波、端末、混雑状況等によって変わります」

言い換え例|MNP

新人が理解する意味

Mobile Number Portability。 携帯会社を変更する際に、 現在の携帯電話番号を引き継いで 新しい携帯会社のサービスを利用する仕組み。

お客様向けの言い換え

「携帯会社を変更しても、 今使っている携帯電話番号を 引き継ぐための仕組みです」

言い換え例|0AB-J・050

TEL

0AB-J

固定電話で使われる 電話番号形式・番号区分の一つ。 地域を識別する番号体系として扱われます。

お客様向け:
「市外局番等を含む、 一般的な固定電話で使われる形式の番号です」

050

050番号

IP電話で使われる 電話番号区分の一つ。

お客様向け:
「050から始まる、 IP電話で使われる番号です」

!

注意

番号の利用条件・継続可否等は 番号の種類・契約・サービスによって 確認が必要です。

言い換え例|番号ポータビリティ

新人が理解する意味

一定の条件のもとで、 通信事業者・サービス等を変更しても 現在の電話番号を継続利用するための仕組み。

お客様向けの言い換え

「サービスを変更する時に、 今の電話番号を引き継ぐための仕組みです。 実際に引き継げるかは 現在の番号や契約条件を確認します」

言い換え例|固定IP

新人が理解する意味

長期間同じ値を利用することを前提として 設定・割り当てされるIPアドレス。 業務システム・拠点接続等で利用される場合があります。

お客様向けの言い換え

「インターネット上で使う住所のような番号を、 同じ番号で継続して使うための設定・サービスです。 業務システム等で必要になる場合があります」

!

比喩について

「住所」は理解を助けるための比喩です。 IPアドレスと現実の住所が 同じ仕組みという意味ではありません。

言い換え例|VPN

新人が理解する意味

公開・共有されたネットワーク等を利用しながら、 特定の拠点・利用者間を プライベートネットワークのように 接続する仕組みの総称。

お客様向けの言い換え

「離れた店舗や事務所、端末等を、 同じ社内ネットワークにつながっているように 利用するために使われる仕組みです」

!

注意

VPNには複数の方式・構成があります。 「VPNだから必ずこの暗号化方式」 「VPNなら絶対安全」 などと一括りにしません。

比喩は「理解の補助」として使う

専門的な仕組みを説明するとき、 道路・住所・水道管等に たとえることがあります。

比喩は便利ですが、 仕組みを完全に表しているわけではありません。

使える比喩 注意
「ルーターは通信の交通整理をするような役割」 実際に道路交通と同じ仕組みではない
「IPアドレスはネット上の住所のようなもの」 現実の住所と完全に同じ性質ではない
「通信容量を道路の広さにたとえる」 回線速度・混雑・遅延等を一つの比喩だけで説明しきれない
✓

POINT

比喩でイメージを作った後、 必要なら正式な意味へ戻します。

「一般的な仕組み」と「個別契約の条件」を分ける

専門用語には、 一般的に説明できる仕組みと、 サービスごとに異なる条件があります。

一般的な仕組み 個別確認が必要な条件
MNPは携帯番号を引き継いで事業者を変更する仕組み 実際の手続・対象・契約条件等
STBはテレビサービスの映像受信等に使われる機器 必要台数・機能・料金・録画条件等
Wi-Fiは無線LANで端末を接続する仕組み 実際の通信範囲・速度・機器構成等
番号ポータビリティは番号継続のための仕組み 目の前の番号が継続できるか

「簡単に言うと」だけに頼らない

何度も 「簡単に言うと」 を繰り返すと、 お客様によっては違和感を持つ場合があります。

状況に合わせて使い分けます。

  • 「つまり、○○ということです」
  • 「たとえば、ご自宅でいうと○○です」
  • 「お客様の場合は、○○に関係します」
  • 「役割だけお伝えすると、○○です」
  • 「ここは少し専門的なので、言い換えますね」

最初から全部説明しない

×

NG

お客様が 「ONUって何ですか?」 と聞いただけなのに、 光アクセス網・OLT・PON・認証・ルーティングまで 一度に説明する。

✓

GOOD

「光回線と宅内の機器を つなぐ役割の機器です。 必要でしたら、 ルーターとの違いもご説明します」

「知らないこと」を恥ずかしいと思わせない

×

NG

  • 「これは普通分かりますよね?」
  • 「聞いたことないですか?」
  • 「皆さん知っていますよ」
  • 「それも知らないんですか?」と感じさせる態度
✓

GOOD

「これは通信業界でよく使う言葉なので、 分かりやすく言い換えますね」

年齢・立場だけで理解度を決めない

×

若いから詳しい

年齢だけでは 判断できません。

×

高齢だから分からない

幼児扱いするような 説明をしません。

×

法人だから詳しい

担当業務によって 知識は異なります。

基本

属性ではなく、
会話から理解度を見る。

「分かりましたか?」だけで確認しない

お客様は、 よく分からなくても 「大丈夫です」 と答える場合があります。

×

NG

  • 「分かりますよね?」
  • 「理解できましたよね?」
  • 「じゃあ今の説明を言ってみてください」
✓

GOOD

  • 「ここまでで分かりにくいところはありませんか?」
  • 「どの部分が一番気になりますか?」
  • 「機器の違いをもう少し説明した方がよさそうですか?」
  • 「ここまでを一度まとめましょうか?」

説明が長くなったら、一度要約する

✓

GOOD

「ここまでをまとめると、 今回大切なのは2点です」

「1つ目は、 回線とWi-Fiは別に確認すること。 2つ目は、 今回は2階のWi-Fi環境が特に気になっていることです」

説明

長くなったら、
一度整理して戻る。

自分が分からない専門用語を、知ったふりしない

お客様の方が詳しい分野について 質問される場合もあります。

×

NG

  • 意味をよく理解していないのに説明を続ける
  • 似た用語から推測して答える
  • 曖昧な記憶で「たぶん○○です」と答える
BASE-01|コンプライアンス

迷ったら、止まる。
確認する。相談する。

✓

GOOD

「この部分は少し専門的なので、 私の記憶でお答えせず、 確認してから正確にご案内します」

家庭と店舗では「何に関係するか」が変わる

説明対象 家庭でつなげる例 店舗・事業所でつなげる例
インターネット 動画・ゲーム・在宅勤務等 決済・予約・業務システム等
Wi-Fi 部屋・階・家族の端末等 店内端末・スタッフ端末・来客用等
電話 家庭用固定電話・番号等 代表番号・FAX・予約受付等
固定IP・VPN 通常は必要性を確認してから説明 拠点接続・業務システム等との関係を確認

専門知識を使って、不安を煽らない

×

NG

  • 「このままだと危険です」
  • 「古い機器なのでダメです」
  • 「5Gでないと今後使えません」
  • 「この方式は時代遅れです」

と、 根拠・条件を確認せず不安を煽る。

✓

GOOD

「現在の機器・利用状況を確認して、 今回変更が必要な部分があるかを 一緒に見てみましょう」

「良い言い換え/避けたい言い換え」

良い言い換え 避けたい言い換え
正式名称を示したうえで役割を説明する 正式名称を完全に別の意味へ置き換える
お客様の利用場面につなげる 営業担当者のイメージだけで説明する
必要なら比喩を補助的に使う 比喩を実際の仕組みとして断定する
個別条件は確認が必要と分ける 一般的な説明をすべての契約に当てはめる
最初は短く、必要なら追加する 最初から専門知識を全部話す

GOOD|望ましい説明

✓

GOOD

  • 自分が意味を理解してから説明する
  • 必要な専門用語は正式名称も伝える
  • 専門用語の役割を分かる言葉で補足する
  • 結論を先に伝える
  • 一文を短くする
  • 一つの説明で一つのポイントを扱う
  • お客様への影響・利用場面へつなげる
  • 数字だけで説明しない
  • 最大速度と実際の利用環境を分ける
  • 回線とWi-Fiを分ける
  • 比喩は理解の補助として使う
  • 一般的な仕組みと個別条件を分ける
  • 最初は短く説明する
  • 必要なら追加説明する
  • お客様の反応に合わせて説明量を変える
  • 年齢・立場で理解度を決めつけない
  • 分かりにくい部分を自然に確認する
  • 長くなったら一度要約する
  • 分からない質問には確認してから答える
  • お客様自身が判断できる説明を目指す

NG|避けたい説明

×

NG

  • 専門用語をそのまま連続して使う
  • 正式名称を言っただけで説明したと思う
  • 一度に全部説明する
  • スペックを読み上げる
  • 数字だけで優劣を説明する
  • 最大速度を実際の速度として説明する
  • Wi-Fiとインターネット回線を同じ意味で扱う
  • 比喩を事実のように説明する
  • お客様も知っていると決めつける
  • 「分かりますよね?」と理解を迫る
  • 年齢で説明内容を決める
  • 高齢者へ幼児扱いするような説明をする
  • 法人担当者だから専門家だと決めつける
  • 説明が長くても区切らない
  • 専門知識を使って不安を煽る
  • 分からない質問に知ったふりをする

新人営業がやりがちな失敗

01

専門用語のまま

正式名称だけを 読み上げる。

02

全部説明する

一度に情報を 詰め込む。

03

スペックを読む

お客様への影響へ つなげない。

04

数字だけ

大小だけで 説明する。

05

比喩=事実

たとえ話を そのまま仕組みにする。

06

知っている前提

理解を 確認しない。

07

理解を迫る

「分かりますよね?」 と聞く。

08

属性で決める

年齢・立場で 理解度を決める。

09

説明が長い

要約せず 話し続ける。

10

知ったふり

分からない質問に 推測で答える。

現場で使える基本フレーズ

  1. 「専門用語なので、分かりやすく言い換えますね」
  2. 「まず結論からお伝えすると○○です」
  3. 「お客様の使い方でいうと、○○に関係する部分です」
  4. 「ここは機器の名前より、役割を覚えていただければ大丈夫です」
  5. 「必要であれば、もう少し詳しくご説明します」
  6. 「ここまでを一度まとめます」
  7. 「ここまでで分かりにくいところはありませんか?」
  8. 「この部分は少し専門的なので、確認してから正確にご案内します」

会話例|「プロバイダーって何?」

お客様

プロバイダーって 何ですか?

営業担当者

インターネットへ接続する部分を担う サービス会社・サービスのことです。

回線と別に契約する形もあれば、 一緒になっている場合もあります。

お客様の現在の契約が どの形になっているかは 一緒に確認しましょう。

会話例|「ONUとルーターは同じ?」

お客様

ONUとルーターって 同じものですか?

営業担当者

役割は違います。

ONUは、 光回線側と宅内のネットワーク機器を つなぐ役割があります。

ルーターは、 スマートフォンやパソコン等の通信を 振り分ける役割をします。

実際の機器構成は ご契約によって違うため、 お客様の環境も確認してみましょう。

会話例|「1Gbpsって何?」

お客様

1Gbpsって どういう意味ですか?

営業担当者

通信速度を表す単位です。

1Gbpsは1,000Mbpsにあたります。

ただし、 プランに書かれている最大速度と 実際にご自宅で出る速度は同じとは限りません。

端末やWi-Fi環境、 利用状況等も関係します。

GOOD

数字の意味と、
実際の利用を分ける。

会話例|「Wi-Fiを速くしたい」

お客様

Wi-Fiを もっと速くしたいです。

営業担当者

Wi-Fiを使った時の 通信環境が気になっているんですね。

インターネット回線そのものと、 家の中で無線接続するWi-Fiは 分けて確認した方が原因を整理しやすくなります。

どの部屋・端末・使い方で 特に気になるか教えていただけますか?

✓

GOOD

「Wi-Fiが遅い=回線プランを上げる」 と決めつけていません。

会話例|「5Gなら家のネットより速い?」

お客様

5Gなら、 家のインターネットより 速いんですか?

営業担当者

一律にどちらが速いとは言えません。

5Gはモバイル通信の新しい世代ですが、 実際の速度は エリア・電波・端末・混雑状況等でも変わります。

ご自宅の固定回線も、 プラン・機器・Wi-Fi環境等で変わります。

どの使い方を比較したいかを 先に整理してみましょう。

会話例|「MNPって何?」

お客様

MNPって よく聞きますが何ですか?

営業担当者

携帯会社を変更する時に、 今の携帯電話番号を 引き継ぐための仕組みです。

電話番号は引き継げても、 現在の料金プランや割引等は そのまま引き継ぐという意味ではありません。

変更する場合は、 現在の契約条件も一緒に確認します。

会話例|「番号ポータビリティって何?」

お客様

固定電話の 番号ポータビリティって何ですか?

営業担当者

サービス等を変更する時に、 現在の電話番号を 引き継ぐための仕組みです。

ただし、 すべての番号・契約で 無条件に引き継げるという意味ではありません。

今の番号を残すことが重要であれば、 正式な継続可否を確認してから ご案内します。

会話例|「STBって必要?」

お客様

STBっていう機械は 必要なんですか?

営業担当者

STBは、 テレビサービスの映像を受けて テレビで視聴するために使われる機器です。

実際に必要かどうかや 何台必要かは、 ご利用になるテレビサービスや 視聴方法によって確認します。

会話例|「固定IPって何?」

お客様

固定IPって 何ですか?

営業担当者

ネット上で使うIPアドレスを、 同じ番号で継続して利用するための 設定・サービスです。

サーバーや業務システム、 拠点間の接続等で 必要になる場合があります。

お客様の店舗で 本当に必要かどうかは、 現在使っているシステムを確認しましょう。

会話例|店舗で「VPNって何?」

お客様

本部からVPNが必要と言われたんですが、 VPNって何ですか?

営業担当者

離れた店舗や本部等を、 同じ社内ネットワークにつながっているように 利用するために使われる仕組みです。

VPNには複数の方式があり、 必要な回線・機器・設定等は システムによって異なります。

今回は本部側の指定条件を 確認してから 回線条件を整理しましょう。

✓

GOOD

VPNの概要は説明しつつ、 個別のシステム条件まで 営業担当者だけで決めていません。

営業担当者は、どこまで覚えればよい?

SALES-10は、 通信専門用語を すべて暗記するための記事ではありません。

次の8点を理解できれば十分です。

  1. 正しく話すことと、伝わることは同じではない
  2. 主要な専門用語について「何のためのものか」を理解する
  3. 正式名称と、お客様向けの言い換えを両方使えるようにする
  4. 結論 → 意味 → お客様への影響で説明する
  5. 数字・スペックだけではなく利用場面へつなげる
  6. 最初は短く説明し、必要なら追加する
  7. お客様の属性ではなく、会話から理解度を見る
  8. 分からない専門的な質問は、知ったふりせず確認する
SALES-10

全部の言葉を覚えるより、
「何のためのものか」と
「どう言い換えるか」を理解する。

説明の目的を、START-02へ戻って確認する

START-02|営業担当者の役割

お客様の現在の利用状況や困りごとを確認し、
必要な情報と選択肢を分かりやすく案内し、
お客様自身が納得して
判断できる状態をつくる。

✓

POINT

専門用語を言い換えることも、 お客様自身が判断できる状態をつくるための 営業実務です。

STEP3|共通メッセージ

聞く。
整理する。
分かりやすく案内する。

SALES-10では、 正しい知識を お客様に伝わる言葉へ変えて案内します。
SALES-10|最後に覚えてほしいこと

ONU。
Mbps。
MNP。
VPN。

名前を知っているだけでは、
お客様に伝わったとは言えません。

それは何なのか。
何のためにあるのか。
お客様にどう関係するのか。

必要な情報を、
相手に分かる言葉で伝える。

それが、 SALES-10で学ぶ説明です。

まとめ

  • SALES-10では、STEP2で理解した知識をお客様向けの説明へ変換する
  • 正しく話すことと、伝わることは同じではない
  • 説明の目的は、お客様が理解して判断できる状態をつくること
  • 理解する → 言い換える → 具体化する → 確認する、で考える
  • 専門用語そのものを禁止する必要はない
  • 必要な専門用語は正式名称も正しく使う
  • 専門用語の意味・役割を分かるように補足する
  • お客様も知っているだろうと決めつけない
  • 詳しいお客様へ過度に簡単な説明を押し付けない
  • お客様の知識・質問に合わせて説明の深さを変える
  • 一度に多く説明しすぎない
  • 一文を短くし、一つのポイントを一つずつ伝える
  • 結論 → 意味 → お客様への影響で説明する
  • 機能・スペックを読み上げるだけにしない
  • 数字だけで説明しない
  • 最大速度と実際の利用環境を混同しない
  • Wi-Fiとインターネット回線を同じものとして扱わない
  • 主要用語は「何のためのものか」「どう言い換えるか」を理解する
  • ONUは正式名称だけでなく役割まで説明する
  • SIM・eSIM・4G・5G等も利用場面へつなげて説明する
  • MNP・番号ポータビリティは番号継続の仕組みとして説明し、個別可否は確認する
  • 固定IP・VPN等は店舗・法人の利用目的へつなげる
  • 比喩は理解の補助として使う
  • 比喩を実際の仕組みそのものとして扱わない
  • 一般的な仕組みと個別契約の条件を分ける
  • 「場合があります」だけを連発せず、分かっている部分は明確に説明する
  • 最初は短く説明し、必要なら追加する
  • 説明量はお客様の反応を見ながら調整する
  • 分からないことを恥ずかしいと思わせない
  • 若い・高齢・法人担当者等の属性だけで理解度を決めない
  • 「分かりますよね?」と理解を迫らない
  • 自然な質問で分かりにくい部分を確認する
  • 説明が長くなったら一度要約する
  • 専門知識を使って必要以上に不安を煽らない
  • 分からない質問には知ったふりをしない
  • 迷ったら、止まる・確認する・相談する
  • 最終目的は、お客様自身が納得して判断できる状態をつくること
CHECK

理解度チェック

SALES-10の内容を理解できたか確認しましょう。 回答はクリックすると表示されます。

Q1 専門用語はお客様に難しいため、 営業では一切使わない方がよい。 ○か×か?

回答を見る
答え:×

必要な専門用語は 正式名称として使って問題ありません。

大切なのは、 名前だけで終わらず、 「何なのか」 「何のためのものか」 「お客様にどう関係するか」 まで分かるようにすることです。

Q2 お客様から 「1Gbpsって何ですか?」 と聞かれました。 「1Gbpsは1,000Mbpsです」 だけで説明を終えてよいでしょうか?

回答を見る
答え:十分とは限りません

数字の関係だけでなく、 通信速度を表す単位であることや、 最大速度と実際の利用時の速度は 同じとは限らないことまで 必要に応じて伝えます。

Q3 お客様から専門的な質問をされましたが、 自分の回答に自信がありません。 どう対応しますか?

回答を見る
答え: 知ったふりをせず、確認してから正確に案内します

「この部分は少し専門的なので、 私の記憶でお答えせず、 確認してから正確にご案内します」 と伝えます。

BASE-01の 「迷ったら、止まる。確認する。相談する。」 を実践します。

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STEP3|11 / 18 質問・不安・迷いへの対応|すぐに売り込まない営業

分かりやすく説明しても、 お客様がすぐに決断できるとは限りません。

SALES-11では、 お客様から質問・不安・迷いが出た時に、 すぐ反論したり売り込んだりせず、 まず内容を確認して整理する方法を学びます。

CHECK

理解度チェック

全3問中2問以上正解で、この研修は完了です。

ログインしていないため、テスト結果と進捗は保存されません。

Q1お客様へ通信機器やサービスを説明するとき、最も適切なのはどれですか?
Q2「最大10Gbps」のインターネットサービスを説明するとき、最も適切なのはどれですか?
Q3説明した後、お客様が理解できているか確認するとき、最も適切なのはどれですか?
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