SALES-10では、 通信サービスの専門知識を お客様に伝わる言葉へ変換する方法を学びました。
しかし、 分かりやすく説明できたからといって、 お客様がその場ですぐ 判断できるとは限りません。
「少し高いですね」 「本当に大丈夫ですか?」 「家族に相談したいです」 「もう少し考えたいです」
このような言葉が出た時、 新人営業がやりがちなのが、 すぐに答える、 反論する、 メリットを追加する、 契約を急がせることです。
SALES-11では、 お客様の言葉を 「断り文句」 と決めつけず、 何が気になっているのかを確認します。
そして、 判断に必要な情報・条件・未確認事項を整理し、 お客様自身が判断できる状態 をつくります。
まず動画で全体像を確認しましょう
SALES-11「質問・不安・迷いへの対応」の重要なポイントを、 約4分の動画で確認できます。 まず動画で全体像をつかみ、 詳しい内容はこのページの本文で確認してください。
この研修の3行まとめ
- 質問・不安・迷いが出ても、すぐ反論・説得・クロージングへ進まない。
- まず何が気になっているのかを確認し、情報不足・条件・未確認事項を整理する。
- 営業担当者の目的は不安を消すことではなく、お客様が自分で判断できる状態をつくること。
このページで学ぶこと
- 質問・不安・迷いの違い
- お客様の言葉の背景を確認する方法
- すぐ答えず、一度整理する考え方
- 料金・速度・工事・番号等への不安の確認方法
- 情報不足と条件不一致の違い
- 「少し考えたい」「家族に相談したい」への対応
- 明確に断られた場合の対応
- お客様を急がせない営業
- 確認済み・不明・要確認の使い方
- 次の判断に必要な情報を明確にする方法
SALES-10の「伝わる説明」の、その先へ
SALES-10では、 正しい情報を お客様へ分かりやすく伝えることを学びました。
それでも、 お客様には疑問・心配・迷いが 残る場合があります。
それは、 説明が失敗したという意味ではありません。
大切なのは、 「何がまだ判断できないのか」 を一緒に整理することです。
「質問/不安/迷い」を分けて考える
質問
知りたいことがある。
例:
「工事は何時間くらいですか?」
不安
気になること・心配なことがある。
例:
「工事で家に穴が開くのが心配です」
迷い
判断する条件がまだ整理できていない。
例:
「今のままでもいい気がして迷っています」
注意
質問・不安・迷いは、 必ず一つに分かれるわけではありません。
一つの発言の中に 複数が重なっている場合もあります。
不安があることを「断り」と決めつけない
NG|勝手に「反対理由」にする
お客様: 「工事がちょっと心配で……」
営業担当者: 「工事が理由で断ろうとしている」
GOOD
「工事について、 どの部分が一番気になっていますか?」
質問・不安・迷いには、5つの流れで対応する
答える前に「何を聞かれているのか」を確認する
質問されたら すぐ答えること自体が 悪いわけではありません。
ただし、 同じ言葉でも お客様が気にしている内容が違う場合があります。
| 表面的な言葉 | 確認したい背景 | 対応例 |
|---|---|---|
| 「高いです」 | 予算超過・他社比較・想定との差・価値が分からない等 | 「どの部分が想定と違いましたか?」 |
| 「遅くないですか?」 | 動画・ゲーム・Wi-Fi・業務利用等 | 「どの使い方が一番気になっていますか?」 |
| 「工事が心配」 | 時間・穴あけ・立会い・建物・業務影響等 | 「工事のどの部分が気になりますか?」 |
| 「考えたい」 | 情報不足・家族相談・優先順位・条件不一致等 | 「判断するために確認しておきたいことはありますか?」 |
「高いです」に、すぐ値引き説明をしない
「高い」という一言だけでは、 何が高いのかは まだ分かりません。
たとえば、 次のような意味があります。
- 予定していた予算を超えている
- 現在の料金より高い
- 他社から聞いた料金より高い
- 広告で見た金額より高い
- 料金に対して必要性を感じていない
- オプション等の内訳が理解できていない
NG
「でも今なら割引があります」
と、 何が高いのか確認せず すぐ安さの説明へ進む。
GOOD
「料金について、 どの部分が想定と違いましたか?」
「本当に速くなりますか?」に、すぐ「大丈夫です」と言わない
速度への不安では、 SALES-10で学んだように 回線・Wi-Fi・端末・利用環境等を 分けて考えます。
NG
「大丈夫です。 今より絶対速くなります」
GOOD
「速度について どの使い方が一番気になっていますか? 動画・Wi-Fi・オンライン会議など、 利用場面を確認してみましょう」
「工事が不安」は、不安の中身を分ける
工事への不安には、 たとえば次のようなものがあります。
- 工事内容が分からない
- どのくらい時間がかかるか気になる
- 立会いが必要か気になる
- 建物へ影響がないか気になる
- 管理会社等の確認が必要か気になる
- ネットや電話が使えない時間が心配
- 店舗営業へ影響しないか心配
GOOD
「工事について、 時間・建物への影響・ 通信が使えない時間のどれが 特に気になりますか?」
「電話番号は変わりませんか?」を未確認で保証しない
電話番号を残せることが 絶対条件のお客様もいます。
NG
「大丈夫です。 今の番号をそのまま使えます」
と、 正式確認前に保証する。
GOOD
「今の番号を残すことが 大切な条件なんですね。 継続できるかは番号・契約条件等の 正式確認を取ってからご案内します」
「本当に安くなる?」はSALES-09へ戻る
料金への不安は、 営業トークで安心させるのではなく、 条件を整理します。
- 現在料金
- 初期・変更時費用
- 変更後の月額
- 割引期間
- 割引終了後料金
- 必要なオプション
- 従量料金
- 変更・解約条件
「他社の方が良さそう」に、他社批判で返さない
NG
- 「他社はサポートが悪いですよ」
- 「うちの方が絶対得です」
- 「その会社はやめた方がいいです」
GOOD
「どの部分が 他社の方が合いそうだと感じられましたか? そこを同じ条件で比較してみましょう」
「家族に相談したい」を突破しようとしない
家庭では、 契約者だけでなく 実際の利用者や家族の希望が 判断に関係することがあります。
NG
- 「ご本人が決めればいいのでは?」
- 「今決めて後で説明すれば大丈夫です」
- 「とりあえず申し込みだけしておきましょう」
GOOD
「ご家族に相談される際に、 料金・工事・サービス内容など、 整理しておいた方がよい情報はありますか?」
「少し考えたい」を無理に追及しない
「考えたい」という言葉に対して、 理由を何度も聞き出す必要はありません。
ただし、 お客様が判断するための情報が 不足している可能性もあります。
自然な確認
- 「どの部分が一番気になっていますか?」
- 「判断するために、まだ確認しておきたいことはありますか?」
- 「ご家族に説明するために必要な資料や情報はありますか?」
注意
お客様が 「特にありません。少し考えます」 と意思を示しているのに、 質問を重ねて引き止めません。
迷っている時ほど、情報を増やしすぎない
お客様が迷っていると、 営業担当者は 「説明が足りないのでは」 と考えがちです。
しかし、 情報を追加しすぎることで かえって判断しづらくなる場合があります。
NG
「では他にもメリットが10個あります」
GOOD
「ここまでを一度整理すると、 今回の判断で大切なのは 料金と工事の2点ですね」
迷ったら、これまで整理した情報へ戻る
| 戻る研修 | 確認すること |
|---|---|
| SALES-05 | 困りごと・希望・背景・優先順位 |
| SALES-07 | 絶対条件・希望条件・許容条件・未確認事項 |
| SALES-08 | お客様が重視する比較軸 |
| SALES-09 | 月額・初期費用・割引・変更時等の料金条件 |
| SALES-10 | 説明が本当に伝わっているか |
不安の原因を3つに分けてみる
| 情報不足 | 条件不一致 | 未確認事項 |
|---|---|---|
| 必要な説明がまだ足りていない | サービス自体が希望条件に合っていない | 営業担当者だけではまだ確定できない |
| 必要な情報を説明する | 別案・一部変更・現状維持等を考える | 正式情報を確認する |
| 例:割引終了後料金が分からない | 例:希望予算をどうしても超える | 例:番号継続可否が未確認 |
条件が合わないなら、無理に「不安解消」しない
お客様の迷いが 単なる情報不足ではなく、 サービスと条件が合っていないことから 生まれている場合があります。
必要に応じて、 次の選択肢も残します。
- 別のサービス案
- 一部サービスだけ変更する
- 変更時期を見直す
- 必要な確認をしてから判断する
- 現在契約を継続する
営業担当者の仕事は「不安を消すこと」ではない
すべての不安を 営業担当者が消せるとは限りません。
工事、 設備、 提供エリア、 通信品質、 番号継続、 契約条件等は、 正式確認が必要な場合があります。
確認できていないことを「大丈夫です」で済ませない
NG
- 「絶対大丈夫です」
- 「問題ありません」
- 「安心してください」
- 「必ず使えます」
- 「絶対番号は変わりません」
- 「工事は何も問題ありません」
と、 確認前に断定する。
GOOD
「そこが重要な条件ですね。 現時点で確認できていることと、 まだ確認が必要なことを分けましょう」
「答えられる/確認が必要/営業だけでは決められない」を分ける
| 答えられること | 確認が必要なこと | 営業だけでは決められないこと |
|---|---|---|
| 確認済みのサービス内容・正式料金等 | 提供エリア・設備・工事条件等 | 現地調査等の結果 |
| 一般的な仕組み | 番号継続可否等 | 審査・正式承認等の結果 |
| 確認済みのキャンペーン条件 | 現契約の変更時費用等 | お客様自身の最終判断 |
不安への対応でも「確認済み/不明/要確認」を使う
確認済み
正式情報等から 回答できる。
不明
現時点では 分からない。
要確認
判断前に 正式確認が必要。
答えに自信がなければ、BASE-01へ戻る
GOOD
「その点は私の記憶でお答えせず、 正式な条件を確認してから お答えします」
不安・不満が強い時は、論理で押し返さない
お客様が強い不安や不満を感じている時に、 すぐ数字・規約・メリットを 並べても伝わらない場合があります。
まず、 話を遮らず 何が気になっているのかを聞きます。
受け止める例
- 「そう感じられたんですね」
- 「そこが一番ご心配なんですね」
- 「想定と違って戸惑われたんですね」
気持ちを受け止めることと、事実に同意することは違う
この会社のネットは 絶対遅いんでしょう?
速度について ご心配なんですね。
速度は利用環境等も関係するため、 「絶対遅い」とは一概に言えません。
今回気になっている使い方を確認して、 比較できる条件を整理しましょう。
POINT
「心配している」という気持ちは受け止めても、 誤った可能性のある事実まで 同意する必要はありません。
お客様の不安を利用して、契約を急がせない
NG|判断を圧迫する言葉
- 「今決めないと損です」
- 「今日だけです」
- 「皆さんその場で決めています」
- 「せっかくここまで説明したので」
- 「せっかくなので申し込みだけしておきましょう」
本当に期限がある場合は「期限」を正確に説明する
キャンペーン・受付期間等に 正式な期限が設定されている場合は、 その事実を正確に案内します。
NG
正式な期限があることを利用して、 不安を煽り、 その場での判断を迫る。
GOOD
「現在確認できている受付期限は○○です。 適用条件はこちらです。 その条件も含めてご判断ください」
お客様が明確に断ったら、説得を続けない
「少し考えたい」と、 「今回は申し込みません」は 同じではありません。
お客様が 明確に契約しない意思を示した場合は、 その意思を尊重します。
NG
お客様: 「今回は結構です」
営業担当者: 「なぜですか? 理由だけでも教えてください。 料金ですか?工事ですか? では別のプランならどうですか?」
GOOD
「承知しました。 本日はご検討いただきありがとうございました」
法令・社内ルールも確認する
電気通信サービスの勧誘には、 対象となる契約について 勧誘継続に関するルールがあります。
適用対象・例外は契約種別等によって異なるため、 個別の法的判断は 自社のルール・責任者・正式資料を確認してください。
この研修では共通の営業原則として、 明確な拒否意思を尊重し、 説得を続けないことを基本とします。
断られた後に、理由を何度も聞かない
避けたい対応
- 「なぜ契約しないんですか?」
- 「理由だけ教えてください」
- 「一つだけ教えてください」
- 「何がダメでしたか?」を何度も繰り返す
- 別プランを次々提示して拘束する
お客様から質問が続いた場合
明確に契約を断った後でも、 お客様自身から サービス内容等について質問がある場合は、 必要な範囲で回答します。
ただし、 回答を再勧誘へ変えないことが大切です。
「その場で決めない=営業失敗」ではない
お客様がその場で判断しないことを、 営業担当者自身の失敗と 考える必要はありません。
GOOD
「今日は○○まで確認できました。 △△について正式確認したうえで、 改めて判断していただけます」
その場で決めない時は「次に何を確認するか」を明確にする
判断を保留する場合は、 必要に応じて次を整理します。
- まだ確認できていないこと
- 誰が確認するか
- どの情報が必要か
- いつ頃確認できる見込みか
- 確認後にどう判断するか
GOOD
「番号継続の可否を確認したうえで、 その結果を見て 改めて検討していただけます」
フォローするなら「いつ・何を確認するか」を明確にする
後日確認が必要な場合は、 無断で繰り返し連絡するのではなく、 必要なフォロー内容を明確にします。
GOOD
「工事条件をこちらで確認します。 確認できたら、 その結果をご連絡してもよろしいでしょうか?」
注意
フォローのための連絡と、 断られた後の繰り返し勧誘を 混同しないようにします。
家庭と店舗・事業所では、不安の焦点も変わる
| 不安の例 | 家庭 | 店舗・事業所 |
|---|---|---|
| 料金 | 月額・家族全体・スマホ割引等 | 月額・初期費用・予算・複数回線等 |
| 通信 | Wi-Fi・動画・ゲーム・在宅勤務等 | 決済・予約・業務システム等 |
| 工事 | 建物・立会い・工事時間等 | 営業時間・通信断・業務影響等 |
| 電話 | 番号継続・家族利用等 | 代表番号・FAX・予約受付等 |
| 判断 | 家族・契約者・利用者等 | 現場・経営者・管理担当・決裁者等 |
法人では「現場の不安」と「決裁者の不安」が違うこともある
| 立場 | 気になりやすい例 |
|---|---|
| 現場担当者 | 通信断・使い勝手・切替作業・業務影響等 |
| 管理担当 | 契約・請求・保守・管理方法等 |
| 経営者・決裁者 | 費用・導入効果・リスク・契約条件等 |
「望ましい対応/避けたい切り返し」
| 望ましい対応 | 避けたい切り返し |
|---|---|
| 「どの部分が気になっていますか?」 | 「大丈夫です」 |
| 「条件を一度整理しましょう」 | 「皆さん申し込まれています」 |
| 「正式情報を確認します」 | 「たぶん問題ありません」 |
| 「他社と同じ条件で比べましょう」 | 「他社は良くないですよ」 |
| 「ご家族に必要な情報を整理します」 | 「今決めて後で相談しましょう」 |
| 「今回は変更しない選択肢もあります」 | 「ここまで説明したので申し込みましょう」 |
GOOD|望ましい質問・不安・迷いへの対応
GOOD
- 質問・不安・迷いをすぐ「断り」と決めつけない
- 最初に話を受け止める
- 必要に応じて背景を確認する
- 表面的な言葉だけで答えを決めない
- 「高い」の意味を確認する
- 速度不安では利用場面を確認する
- 工事不安では何が心配かを分ける
- 番号継続等を未確認で保証しない
- 料金不安はSALES-09の条件へ戻る
- 他社への迷いは公平な比較へ戻る
- 家族相談・決裁者確認を尊重する
- 「考えたい」を無理に追及しない
- 情報を追加しすぎない
- 迷ったら一度要約する
- 情報不足と条件不一致を分ける
- 条件が合わなければ現状維持も残す
- 確認済み・不明・要確認を分ける
- 感情を受け止めても、誤った事実には同意しない
- 判断を急がせない
- 明確な拒否意思を尊重する
- その場で決まらなくても必要な次の確認を明確にする
NG|避けたい対応
NG
- 背景確認が必要な質問へすぐ答える
- 「高い」にすぐ割引・値引き説明をする
- 「大丈夫です」と根拠なく安心させる
- 「絶対問題ありません」と断定する
- 他社を悪く言う
- 不安を営業トークで押し切る
- 迷っているお客様へ情報を追加し続ける
- 「考えたい」を断り文句と決めつける
- 家族相談を突破しようとする
- 不安を利用して契約を急がせる
- 正式な期限を煽り文句として使う
- 明確に断られても説得を続ける
- 断った理由を繰り返し聞く
- その場で契約しないことを失敗と考える
- 無断で何度もフォロー連絡する
新人営業がやりがちな失敗
すぐ答える
背景を確認せず 表面の質問だけに答える。
すぐ値引き
「高い」の意味を 確認しない。
大丈夫と言う
根拠なく 安心させる。
他社を否定
比較ではなく 批判する。
押し切る
不安を 営業トークで消そうとする。
情報を足す
迷っている時に さらに説明を増やす。
断り扱い
「考えたい」を 突破対象にする。
家族相談を突破
必要な相談を 邪魔する。
断られても続ける
明確な意思表示を 尊重しない。
即決=成功
その場の契約だけを 成功と考える。
現場で使える基本フレーズ
- 「どの部分が一番気になっていますか?」
- 「そう感じられたんですね。少し整理してみましょう」
- 「まず、何が確認できていて何が未確認かを分けます」
- 「その点は正式な条件を確認してからお答えします」
- 「料金については、どの部分が想定と違いましたか?」
- 「今のサービスで残したい部分も含めて考えましょう」
- 「判断するために、ほかに確認しておきたいことはありますか?」
- 「ご家族に相談される際に必要な情報があれば整理します」
- 「今ここで決めていただく必要があるかどうかも、条件を確認してご案内します」
- 「今回は変更しないという選択肢も含めて考えていただけます」
会話例|「高いです」
思っていたより 高いですね。
想定されていた金額より 高く感じられたんですね。
どの部分が 一番イメージと違いましたか?
広告で見た料金より 高いです。
ありがとうございます。 では、 広告の料金条件と、 今回必要なサービスを 分けて確認してみましょう。
会話例|「本当に速くなりますか?」
変えたら 本当に速くなりますか?
速度が改善するかが 一番気になっているんですね。
どの使い方で 特に遅さを感じていますか?
2階で動画を見る時です。
ありがとうございます。 その場合は回線だけでなく、 2階のWi-Fi環境も 分けて確認した方がよさそうです。
「回線を変えれば必ず改善する」 と決めつけずに整理しましょう。
会話例|「工事が心配です」
工事がちょっと 心配なんです。
工事について ご心配なんですね。
工事時間、 建物への影響、 立会いなど、 どの部分が一番気になりますか?
壁に穴を開けるのかが 気になります。
そこが重要なんですね。 実際の工事方法は 建物や設備によって確認が必要なので、 正式条件を確認してご案内します。
会話例|「電話番号は変わりませんか?」
今の電話番号は 変わりませんか?
今の番号を残すことが 大切な条件なんですね。
現時点で 継続可否はまだ正式確認前なので、 「そのまま使える」とは断定せず、 番号と契約条件を確認します。
会話例|「他社の方がいい気がします」
聞いていると、 他社の方がいい気がします。
他社の方が 条件に合いそうだと 感じられているんですね。
どの部分が 特に良いと感じられましたか?
月額が安そうです。
では料金を重視した場合に、 同じサービス条件・同じ期間で 比較できているか 一緒に確認しましょう。
会話例|「家族に相談したいです」
一度、 家族に相談したいです。
承知しました。
ご家族に相談される際に、 料金・工事・今のサービスから変わる点など、 整理しておいた方がよい情報はありますか?
月額と工事だけ分かれば 話しやすいです。
では、 その2点が分かるように 整理してお渡しします。
会話例|「少し考えたいです」
少し考えたいです。
承知しました。
判断されるうえで、 まだ確認しておきたいことや 分かりにくかったところはありますか?
特にはありません。 一度考えてみます。
分かりました。 では今日はここまでで大丈夫です。 ご検討いただきありがとうございます。
GOOD
一度だけ自然に確認し、 さらに質問を重ねて引き止めていません。
会話例|「今決めないとダメですか?」
今ここで 決めないとダメですか?
現時点で、 今この場で決める必要がある条件なのかを まず確認します。
期限のある条件があれば その内容は正確にお伝えしますが、 判断を急がせるために お伝えするものではありません。
必要な情報を確認したうえで ご判断ください。
会話例|店舗で「切替でネットが止まるのが怖い」
切替で店のネットが 止まるのが怖いんですよね。
通信が使えない時間が 業務に影響することが 一番ご心配なんですね。
特に影響が大きいのは、 決済・予約・電話など どの業務でしょうか?
決済ですね。 ネットが止まると困ります。
では、 決済への影響を最優先にして、 工事・切替方法・時間帯等で 正式確認が必要な点を整理します。
確認できるまでは 「問題ありません」とは断定しません。
会話例|法人担当者から「自分では決められない」
内容は分かりましたが、 私だけでは決められません。
承知しました。
最終判断は どなたがされますか?
その方が判断する際に、 初期費用・月額・工事・業務影響など、 どの情報が必要か整理しましょう。
費用と、 業務を止めずに切替できるかだと思います。
ではその2点を中心に、 確認済みの内容と まだ確認が必要な内容を 分けて整理します。
営業担当者は、どこまで覚えればよい?
SALES-11は、 「断り文句への切り返し」を 暗記する研修ではありません。
次の8点を理解できれば十分です。
- 質問・不安・迷いをすぐ断りと決めつけない
- 受け止める → 確認する → 整理する → 答える → 判断を待つ
- 表面的な言葉だけで答えを決めない
- 情報不足・条件不一致・未確認事項を分ける
- 「大丈夫です」で未確認事項を埋めない
- 条件が合わなければ現状維持・一部変更も残す
- 明確な拒否意思を尊重し、説得を続けない
- その場で契約を取るのではなく、お客様が判断できる状態をつくる
SALES-11も、START-02の営業担当者の役割へ戻る
POINT
質問・不安・迷いへの対応も、 YESを取るためではなく、 お客様自身が判断できる状態を つくるために行います。
まとめ
- 分かりやすく説明しても、お客様がすぐ判断できるとは限らない
- 質問は「知りたいことがある」、不安は「心配がある」、迷いは「判断条件が整理できていない」と考える
- 質問・不安・迷いが重なる場合もある
- 不安があることをすぐ断り・拒否と決めつけない
- 受け止める → 確認する → 整理する → 答える → 判断を待つ、で対応する
- 背景確認が必要な質問は、表面的な言葉だけですぐ答えない
- 「高い」の意味は予算・比較・想定差・必要性等によって異なる
- 「遅いかも」にすぐ「大丈夫」と答えず、利用場面を確認する
- 工事への不安は、時間・建物・立会い・業務影響等へ分ける
- 番号継続等を正式確認前に保証しない
- 料金への不安はSALES-09の条件へ戻る
- 他社への迷いはSALES-08の公平な比較へ戻る
- 家族相談を断り文句として扱わない
- 「考えたい」を無理に理由追及しない
- 判断に不足する情報があるかは自然に確認してよい
- 迷っている時に情報を増やしすぎない
- 説明が増えたら一度要約する
- SALES-05の優先順位へ必要に応じて戻る
- SALES-07の絶対条件・希望条件・許容条件・未確認事項へ戻る
- 不安の原因を情報不足・条件不一致・未確認事項に分ける
- 条件が合わない場合、話し方だけで無理に解消しない
- 現状維持・一部変更も選択肢として残す
- 営業担当者の役割は不安を消すことではなく、判断材料を整理すること
- 確認前に「絶対大丈夫」「問題ありません」と断定しない
- 確認できる事実と営業担当者の予想を分ける
- 確認済み・不明・要確認を使う
- 答えに自信がなければ、止まる・確認する・相談する
- 強い不安・不満がある時は、まず話を遮らず聞く
- 気持ちを受け止めても、誤った事実へ同意する必要はない
- 不安を利用して契約を急がせない
- 期限がある場合は正式条件を正確に伝える
- 期限があることと、即決を迫ることは別
- 明確に契約しない意思が示されたら、その意思を尊重する
- 断られた後に理由を繰り返し聞いて拘束しない
- お客様から質問が続く場合は必要な範囲で回答する
- その場で決めないことを営業失敗と考えない
- 判断保留時は次に確認する事項を明確にする
- フォローする場合は目的と内容を明確にする
- 家庭と店舗・法人では不安の焦点が異なる
- 法人では現場担当者と決裁者の懸念が違う場合がある
- 最終目的は、お客様自身が納得して判断できる状態をつくること
理解度チェック
SALES-11の内容を理解できたか確認しましょう。 回答はクリックすると表示されます。
Q1 お客様から 「料金が高いです」 と言われたら、 すぐに割引やキャンペーンを説明するのがよい。 ○か×か?
回答を見る
「高い」の意味は、 予算超過・現在料金との差・ 他社比較・広告との違い・必要性など、 お客様によって異なります。
まず 「どの部分が想定と違いましたか?」 などと確認し、 必要な料金情報へ戻ります。
Q2 お客様から 「少し考えたいです」 と言われました。 必ず理由を聞き出すべきでしょうか?
回答を見る
判断に不足している情報がないかを 一度自然に確認することはできます。
ただし、 お客様が考えたい意思を示しているのに 理由を繰り返し聞いたり、 契約へ誘導したりしません。
Q3 お客様から 「今回は申し込みません」 と明確に言われました。 どう対応しますか?
回答を見る
「なぜですか?」 「別のプランなら?」 と質問を重ねて 引き止めません。
お客様自身から質問がある場合は 必要な範囲で回答しますが、 再び勧誘へ変えないよう注意します。