Wi-Fi・有線LANの違い

専門知識

スマートフォンやパソコンを インターネットへつなぐ方法には、 Wi-Fiによる無線接続と、 LANケーブルを使う有線接続があります。

営業担当者として大切なのは、 「Wi-Fiは遅い」 「有線なら絶対に速い」 と単純に覚えることではありません。

お客様がどこで、 どの端末を、 何に使うのかを確認し、 Wi-Fiと有線LANそれぞれの特徴を 分かりやすく説明できること が重要です。

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NET-04|Wi-Fi・有線LANの違い 動画時間:約3分

この研修の3行まとめ

  1. Wi-Fiは電波、有線LANはLANケーブルを使って端末を家庭内ネットワークへ接続する。
  2. Wi-Fiの状態は、距離・壁・床・家具・設置場所・周囲の電波環境などによって変わる。
  3. 「Wi-Fiが弱い=回線が遅い」と決めず、回線・ルーター・宅内環境・端末を分けて考える。

このページで学ぶこと

  • Wi-Fiとは何か
  • 有線LANとは何か
  • Wi-Fiと有線LANの違い
  • Wi-Fiの電波に影響するもの
  • 2.4GHz・5GHz・6GHzの基本
  • 中継機・メッシュWi-Fiの考え方
  • お客様宅で確認するポイント

Wi-Fiとは

TECHNICAL

技術的にはこういう意味

Wi-Fiは、 対応する端末を 無線LANアクセスポイントなどへ 電波を使って接続するための仕組みです。

家庭では、 Wi-Fi機能を持つルーターから電波を出し、 スマートフォン・パソコン・テレビ等を 家庭内ネットワークへ接続する構成が よく使われています。

FOR CUSTOMER

お客様にはこう説明する

「スマートフォンやパソコンなどを、 ケーブルを使わず電波で ご家庭のネットワークへつなぐ方法です」

Wi-Fiとインターネットは同じものではない

NET-01でも学んだとおり、 Wi-Fiはインターネットそのものではありません。

  • インターネット: 世界中のネットワークへつながる通信基盤
  • Wi-Fi: 家庭内などで端末を無線接続する方法
✓

POINT

Wi-Fi = インターネットではありません。

Wi-Fiは、 インターネットへつながる途中にある 宅内側の接続方法の一つです。

有線LANとは

TECHNICAL

技術的にはこういう意味

有線LANは、 LANケーブルを使って ルーターやネットワーク機器と パソコン・テレビ・ゲーム機などを 接続する方法です。

利用するには、 ルーター側と端末側に 対応するLANポート等が必要です。

FOR CUSTOMER

お客様にはこう説明する

「ルーターとパソコンやテレビなどを LANケーブルで直接つなぐ方法です」

Wi-Fiルーターと無線アクセスポイント

Wi-Fiの説明では、 「Wi-Fiルーター」 「無線LANアクセスポイント」 という言葉が出てくることがあります。

01

Wi-Fiルーター

ルーター機能と Wi-Fiで端末を接続する機能を 一つの機器が持つもの。

02

無線アクセスポイント

Wi-Fi対応端末を 無線でネットワークへ接続する 拠点となる機器。

!

注意

Wi-Fiの電波を出している機器が、 必ずルーター機能も担当しているとは限りません。

上位機器にルーター機能があり、 Wi-Fi機器をアクセスポイントとして 利用している場合などがあります。

ルーターから端末までの接続を整理する

家庭内では、 Wi-Fiと有線LANを 同時に利用している場合もあります。

1 ルーター 家庭内ネットワークの中心
→
2 Wi-Fi 電波で接続
→
3 スマホ・PC 無線対応端末
1 ルーター 家庭内ネットワークの中心
→
2 有線LAN LANケーブルで接続
→
3 PC・TV・ゲーム機 LAN対応機器
✓

POINT

Wi-Fiか有線LANかは、 端末や利用場所によって 使い分けることができます。

Wi-Fiと有線LANを比較する

比較項目 Wi-Fi 有線LAN
接続方法 電波で無線接続 LANケーブルで接続
移動しながら利用 スマホ等を移動させながら 利用しやすい ケーブルの届く範囲が基本
影響する要素 距離・壁・床・周囲の電波・ ルーター・端末等 LANポート・ケーブル・ 端末・ネットワーク機器等
必要なもの Wi-Fi対応親機・ Wi-Fi対応端末等 LANポート・ 対応LANケーブル等
実際の通信速度 接続方法だけでは決まらない。 回線・機器・端末・規格・利用環境等を確認する
✓

POINT

「有線=必ず速い」 「Wi-Fi=必ず遅い」 と単純化しません。

Wi-Fiの電波は、家の中の環境によって変わる

Wi-Fiは電波を使うため、 ルーターと端末の間にあるものや 距離などによって、 電波の届き方が変わる場合があります。

01

距離

ルーターから離れるほど 電波が弱くなる場合があります。

02

壁・扉

材質や厚さによって 電波が弱くなる場合があります。

03

床・階数

1階と2階など、 階をまたぐことで 電波状況が変わる場合があります。

04

家具・収納

大きな家具や収納場所によって 電波が遮られる場合があります。

05

金属

金属製の棚などが 電波へ影響する場合があります。

06

周囲の電波

他のWi-Fiや家電等との 電波干渉が起こる場合があります。

Wi-Fiが届きにくくなるイメージ

実際の電波状況は建物ごとに異なりますが、 次のように考えると分かりやすくなります。

1 Wi-Fiルーター 電波の出発点
→
2 壁・家具 電波への影響
→
3 床・階段 階をまたぐ
→
4 遠い部屋 電波が弱くなる場合
!

注意

「壁が1枚あれば必ず遅くなる」 「2階なら必ずつながらない」 という意味ではありません。

建材、 間取り、 ルーター性能、 周波数帯、 端末等によって状況は変わります。

Wi-Fiルーターの設置場所も重要

同じWi-Fiルーターでも、 設置場所によって 電波の届き方が変わる場合があります。

電波状況へ影響する可能性がある 設置例として、 次のような場所があります。

  • 家の端や部屋の隅
  • 床に近い場所
  • 大きな家具の陰
  • 収納棚の内部
  • 金属製の棚・金属製品の近く
  • 電子レンジなど電波干渉の可能性がある機器の近く
✓

POINT

「ルーターがあるか」だけでなく、 「どこに置いているか」も確認します。

電子レンジなどがWi-Fiへ影響する場合もある

2.4GHz帯は、 Wi-Fi以外の機器でも 利用されている周波数帯です。

電子レンジやBluetooth機器、 コードレス電話など、 同じ周波数帯を利用する機器の影響で 通信状態が変わる場合があります。

!

注意

電子レンジが近くにあるからといって、 必ずWi-Fi障害が起こるわけではありません。

あくまで、 Wi-Fiへ影響する可能性がある要素の一つとして考えます。

2.4GHz・5GHz・6GHzの基本

現在のWi-Fiでは、 2.4GHz帯、 5GHz帯、 6GHz帯などが利用されています。

新人営業担当者は、 細かなチャネルや電波設計まで 暗記する必要はありません。

周波数帯 大まかな特徴 注意すること
2.4GHz 比較的遠くまで届きやすく、 対応機器も多い 他のWi-Fiや家電等との 干渉を受ける場合がある
5GHz Wi-Fiで広く利用されている 周波数帯の一つ 2.4GHzと比較して 壁・床・距離等の影響を 受けやすい場合がある
6GHz 6GHz対応Wi-Fiで利用される 比較的新しい周波数帯 対応するルーター・端末が必要。 壁・床・距離等の影響も考慮する
×

こんな覚え方はしない

  • 「2.4GHzは必ず遅い」
  • 「5GHzなら必ず速い」
  • 「6GHzならどの部屋でも一番快適」
✓

POINT

周波数帯にはそれぞれ特徴があり、 「数字が大きいほど必ず良い」 ではありません。

Wi-Fi 4・5・6・6E・7は「世代名」として理解する

Wi-Fiには、 技術の世代を表す名称があります。

  • Wi-Fi 4: IEEE 802.11n世代
  • Wi-Fi 5: IEEE 802.11ac世代
  • Wi-Fi 6: IEEE 802.11ax世代
  • Wi-Fi 6E: Wi-Fi 6の技術を6GHz帯へ拡張した世代
  • Wi-Fi 7: IEEE 802.11be世代
✓

POINT

規格名を全部暗記する必要はありません。

新しい世代では 通信性能や効率等が進化していますが、 実際の利用には対応機器や利用環境も関係します。

新しいWi-Fi機能は「ルーターだけ」では決まらない

新しいWi-Fi規格や6GHz帯などを 利用するには、 Wi-Fiルーター側だけでなく、 接続するスマートフォンやパソコン等も 対応している必要があります。

1 Wi-Fi親機 対応規格・周波数帯
+
2 利用端末 対応規格・周波数帯
→
3 対応する機能を利用 実際の条件を確認
!

注意

「Wi-Fi 7ルーターへ交換すれば、 家中の機器がすべてWi-Fi 7になる」 わけではありません。

有線LANも「ケーブルを挿せば全部同じ」ではない

LANケーブルには、 カテゴリー5e、 カテゴリー6、 カテゴリー6Aなど、 複数のカテゴリーがあります。

また、 ルーターやパソコン等の LANポートにも対応する通信速度があります。

有線LANでは、 次のような部分が関係します。

  • ルーター側のLANポート
  • LANケーブル
  • 端末側のLANポート
  • 利用するネットワーク機器
✓

POINT

営業担当者がLANケーブル規格を 細かく暗記する必要はありません。

「有線LANにも対応規格がある」 ことを理解しておけば十分です。

「有線だから必ず速い」「Wi-Fiだから必ず遅い」ではない

実際の通信状態には、 Wi-Fiか有線LANか以外にも 多くの要素が関係します。

01

回線

契約サービスや 回線方式など。

02

ルーター

対応規格や 機器性能など。

03

Wi-Fi・LAN

接続方式・規格・ 電波環境など。

04

端末

スマホ・PC等の 対応性能。

05

利用サービス

動画・Webサイト・ ゲーム等の状況。

06

混雑・利用状況

同時利用端末や ネットワーク状況など。

!

注意

「最新ルーターへ交換すれば必ず速くなる」 とも限りません。

ボトルネックになっている部分が 別にある可能性があります。

「Wi-Fiの電波が弱い」と「回線が遅い」を分ける

Wi-Fi側

家の中の無線環境

距離、 壁、 設置場所、 周波数帯、 ルーター、 端末などが関係します。

回線側

家庭から外へつながる通信

契約回線、 サービス、 ネットワーク状況などが 関係します。

✓

POINT

Wi-Fiの電波が弱い = インターネット回線が遅い、 ではありません。

Wi-Fiマークがあっても、インターネットが使えないことがある

スマートフォン等に Wi-Fiマークが表示されていても、 その先の回線や通信機器等に問題があると、 インターネットへ接続できない場合があります。

1 スマートフォン Wi-Fi接続中
→
2 Wi-Fiルーター ここまでは接続
→
3 回線・インターネット ここに問題がある場合も
✓

POINT

Wi-Fiマークは 「インターネットが正常」という保証ではありません。

広い家・複数階では、1台で十分とは限らない

戸建て住宅や 2階建て・3階建て、 広いマンションなどでは、 Wi-Fiルーター1台だけでは 希望する場所まで十分に電波が届かない場合があります。

このような場合に、 中継機やメッシュWi-Fiなどが 選択肢になることがあります。

01

Wi-Fi中継機

親機からのWi-Fi電波を中継し、 電波が届く範囲を 広げるために使われる機器。

02

メッシュWi-Fi

複数の対応機器を連携させ、 広い範囲をWi-Fiで カバーするための仕組み。

!

注意

中継機・メッシュWi-Fiを追加すれば 必ず改善するとは限りません。

親機との距離、 設置場所、 建物構造、 対応機器、 接続方法などを確認します。

営業では「どこで・何を使うか」を聞く

1 どこで使う? 部屋・階数・場所
→
2 何を使う? スマホ・PC・TV等
→
3 何に使う? 動画・仕事・ゲーム等
→
4 何人・何台? 同時利用状況
✓

POINT

ルーターの商品説明より先に、 お客様の利用場所・用途・端末数を確認します。

会話例|「2階だけWi-Fiが弱い」と言われた場合

お客様

1階では普通に使えるんですが、 2階の寝室だけWi-Fiが弱いんです。

営業担当者

ありがとうございます。 Wi-Fiルーターは 1階のどの辺りに置かれていますか?

2階で使う端末や、 主に何をされるかも教えてください。

お客様

ルーターは1階の端にあって、 2階ではスマホで動画を見ています。

営業担当者

距離や床、 ルーターの設置場所などが Wi-Fiに影響している可能性があります。

まず現在の設置場所や機器を確認して、 必要であれば中継機やメッシュWi-Fiなども含めて 選択肢を整理しましょう。

会話例|「有線なら絶対に速い?」と聞かれた場合

お客様

LANケーブルでつなげば、 必ずWi-Fiより速くなるんですよね?

営業担当者

有線LANは電波状況の影響を受けないという 特徴がありますが、 実際の速度は接続方法だけでは決まりません。

回線、 ルーター、 LANポート、 ケーブル、 端末なども含めて 確認する必要があります。

✓

POINT

特徴は説明する。 結果は保証しない。

よくある勘違い

×

こんな考え方はしない

  • 「Wi-Fi=インターネット」
  • 「Wi-Fiマークがあれば必ずネットにつながっている」
  • 「Wi-Fiが弱い=回線が遅い」
  • 「有線LANなら必ずWi-Fiより速い」
  • 「Wi-Fiは必ず有線LANより遅い」
  • 「2.4GHzは必ず遅い」
  • 「5GHzなら必ず速い」
  • 「6GHzなら必ず一番快適」
  • 「最新Wi-Fiルーターへ交換すれば必ず速くなる」
  • 「Wi-Fi 7ルーターなら古い端末もWi-Fi 7になる」
  • 「中継機を置けば必ず改善する」
  • 「メッシュWi-Fiなら家中どこでも必ず同じ速度になる」

営業担当者は、どこまで覚えればよい?

NET-04では、 次の8点を理解できれば十分です。

  1. Wi-Fiは電波、有線LANはケーブルで端末を接続する
  2. Wi-Fiとインターネットは同じものではない
  3. Wi-Fiは距離・壁・床・家具・設置場所等の影響を受ける場合がある
  4. 2.4GHz・5GHz・6GHzにはそれぞれ特徴がある
  5. Wi-Fi規格はルーターと端末双方の対応を確認する
  6. 有線LANにもポート・ケーブル等の対応条件がある
  7. Wi-Fiが弱いことと回線が遅いことを分けて考える
  8. 利用場所・用途・端末・人数から確認する

次のNET-05では、 インターネットサービスでよく使われる 「Mbps・Gbps・上り・下り・最大速度」を 詳しく学びます。

STEP2|専門知識の学び方

仕組みを理解する。
お客様には分かりやすく伝える。

電波や規格の名前を覚えること自体を ゴールにしないようにします。

まとめ

  • Wi-Fiは電波を使って端末を家庭内ネットワークへ接続する
  • 有線LANはLANケーブルを使って端末を接続する
  • Wi-Fiとインターネットは同じものではない
  • Wi-Fiルーターはルーター機能とWi-Fi機能を持つ機器
  • 無線アクセスポイントはWi-Fi端末をネットワークへ接続する拠点
  • Wi-Fiは距離・壁・床・家具・設置場所等の影響を受ける場合がある
  • 2.4GHz・5GHz・6GHzにはそれぞれ異なる特徴がある
  • Wi-Fi 4・5・6・6E・7などの世代がある
  • 新しい規格や周波数帯は親機と端末双方の対応を確認する
  • 有線LANにもLANポート・ケーブル等の対応条件がある
  • 有線だから必ず速い、Wi-Fiだから必ず遅いとは限らない
  • Wi-Fiが弱いこととインターネット回線が遅いことは別に考える
  • 中継機・メッシュWi-Fiが選択肢になる場合がある
  • 中継機やメッシュWi-Fiでも必ず改善するとは限らない
  • 営業では利用場所・端末・用途・人数を最初に確認する
CHECK

理解度チェック

内容を理解できたか確認してみましょう。 回答はクリックすると表示されます。

Q1 「Wi-Fiの電波が弱い」 ということは、 インターネット回線自体が遅いという意味である。 ○か×か?

回答を見る
答え:×

Wi-Fiの電波状況には、 ルーターとの距離、 壁・床、 設置場所、 周波数帯、 端末などが関係します。

インターネット回線側の状態とは 分けて考えます。

Q2 Wi-Fi 7対応ルーターへ交換すれば、 家にあるすべてのスマートフォンやPCが Wi-Fi 7として通信できる。 ○か×か?

回答を見る
答え:×

利用するWi-Fi機能には、 ルーター側だけでなく スマートフォン・PC等の端末側の 対応も関係します。

実際の対応規格・周波数帯を確認します。

Q3 お客様から 「2階だけWi-Fiが弱い」 と相談されました。 最初に何を確認しますか?

回答を見る
答え: Wi-Fiルーターの設置場所と利用環境を確認します

ルーターの設置場所、 2階までの距離、 間取りや階数、 使用している端末、 どのような用途で利用しているかなどを確認します。

すぐに 「回線が遅い」 「中継機を付ければ直る」 と決めつけません。

関連する研修

CHECK

理解度チェック

全3問中2問以上正解で、この研修は完了です。

ログインしていないため、テスト結果と進捗は保存されません。

Q1Wi-Fiと有線LANの違いについて、最も適切なのはどれですか?
Q2Wi-Fiと有線LANの使い分けについて、最も適切な考え方はどれですか?
Q3お客様から「Wi-Fiが遅い」と相談されました。最も適切な対応はどれですか?
目次