通信サービス営業では、 氏名、住所、電話番号、契約情報、 本人確認書類など、 多くのお客様情報を扱います。
個人情報は、 「知っている人なら見てもよい」 「社内だから送ってよい」 というものではありません。
必要な目的のために、 決められた方法で、 必要な人だけが扱うことが基本です。
この研修の3行まとめ
- 個人情報は、必要な時に・必要な人が・必要な範囲で扱う。
- 私物端末や個人アカウントなどを自己判断で使わない。
- 紛失・誤送信・漏えい等が疑われたら、確定を待たずに報告する。
このページで学ぶこと
- 通信サービス営業で扱う個人情報の基本
- 紙・スマホ・パソコン・チャット等で扱う際の注意
- 第三者や委託先へ情報を共有する際の基本
- 紛失・誤送信・漏えい等が疑われた場合の初動
通信サービス営業では、どんな情報を扱う?
営業現場では、 お客様との会話や申込み手続きの中で、 さまざまな情報を扱います。
例えば、
- 氏名
- 住所
- 電話番号・メールアドレス
- 生年月日
- 現在契約しているサービス
- 契約内容や申込み内容
- 本人確認書類に記載された情報
- 支払方法に関する情報
などです。
POINT
「重要そうな情報だけを守る」 のではありません。
お客様から預かった情報は、 所属先の正式なルールに従って扱います。
「個人情報」と「個人データ」は同じ意味ではありません
個人情報保護法では、 「個人情報」と「個人データ」は 区別されています。
ただし、 営業担当者が現場で毎回、 「これは個人情報か」 「これは個人データか」 と法律上の分類を判断する必要はありません。
注意
判断に迷う情報は、 「保護が必要な情報」と考えて 正式な取扱方法を確認する ことを基本にします。
個人情報を扱う7つの基本ルール
-
必要のない情報まで集めない
業務上必要な範囲を超えて、 興味本位や念のためという理由だけで 情報を取得しません。 -
紙に書いた情報も適切に扱う
申込書だけでなく、 氏名や電話番号を書いたメモなども 置き忘れや紛失に注意します。 -
私物端末で自己判断して保存・撮影しない
本人確認書類や申込情報などを、 所属先の正式な手順によらず 私物スマートフォン等へ保存しません。 -
画面を見られないようにする
顧客情報を表示したパソコンやタブレットを 開いたまま離席したり、 不要な人から見える状態にしません。 -
送信前に相手・内容・方法を確認する
メールやシステム等で送る前に、 宛先と必要な情報だけになっているかを確認します。 -
第三者・委託先への共有を自己判断しない
「仕事で必要そうだから」という理由だけで、 自分の判断で外部へ情報を渡しません。 -
不要な情報を自分の判断で残さない
保存・削除・廃棄は、 所属先で定められたルールに従います。
営業現場でこんな扱いは避ける
NG
- 氏名・電話番号を書いたメモを机に置いたまま離席する
- 本人確認書類を私物スマートフォンで勝手に撮影する
- お客様情報を個人LINEへ送る
- 顧客情報の画面を開いたまま席を離れる
- 業務に関係のない人まで含めて情報を共有する
- 誤送信に気づいたのに黙っておく
- 書類が見当たらないとき、一人で探し続けて報告を遅らせる
「あとで削除するから」 「同じ会社の人だから」 「すぐ見つかると思うから」 と自己判断しないことが大切です。
LINE・チャットで共有するときも自己判断しない
営業現場では、 担当者間の連絡に チャットツールを使用することがあります。
ここで大切なのは、 「LINEだからすべて禁止」 「チャットなら何を送ってもよい」 と単純に考えないことです。
POINT
所属先が認めた方法を使い、 必要な情報だけを、 必要な人へ共有します。
例えば、 応募・申込・契約情報などを 個人アカウントへ勝手に送るのではなく、 会社が指定しているシステムや 共有方法を確認します。
第三者・委託先への共有は、自分で法律判断しない
通信サービスの業務では、 工事、事務処理、配送、 サポートなどを行う別の担当者や 外部事業者と連携することがあります。
法律上は、 「第三者への提供」と 「業務委託に伴う提供」では 扱いが異なる場合があります。
しかし営業担当者がその場で、 「これは委託だから送って大丈夫」 と判断する必要はありません。
注意
共有先・共有する情報・共有方法が 正式に認められているかを確認します。
判断できない場合は、 上司や担当部署へ確認してください。
「漏えいした」と確定してから報告するのではありません
次のような場合があります。
- 申込書が見当たらない
- メールの宛先を間違えた可能性がある
- 顧客情報を含む書類を置き忘れた
- 必要のない相手へ情報を送った
- 個人情報を表示した端末を紛失した
このような場合、 「本当に漏えいしたか分からないから、 もう少し自分で調べてから報告しよう」 と考えないようにします。
POINT
漏えい・紛失・誤送信などが 発生した可能性がある時点で、 所属先の責任者・指定窓口へ速やかに報告します。
紛失・誤送信・漏えい等が疑われた場合の4STEP
確定を待たず、 分かっている範囲で速やかに報告します。
誤送信への対応や端末・アカウントへの対応など、 指示された措置を行います。
いつ、何が、どの情報について起きたかなど、 分かっている内容を記録します。
お客様への連絡や外部への報告などを 営業担当者だけで判断して進めません。
会話例|書類が見当たらない場合
先ほど受け取った申込書が 手元に見当たりません。 店舗内にある可能性もあります。
分かりました。 まず状況を確認しますので、 最後に確認した場所と時間を教えてください。
POINT
「まだ店舗内にあるかもしれない」 という段階でも報告します。
個人情報保護委員会への報告が必要かは、営業担当者が判断しない
個人情報の漏えい等については、 内容によって、 個人情報保護委員会への報告や 本人への通知が必要となる場合があります。
ただし、 その法的判断を営業担当者が行う必要はありません。
注意
営業担当者は、 「法律上の報告義務があるか」を判断する前に、 まず社内報告を行う ことを優先してください。
外部への報告・本人への通知等は、 所属先の責任者や担当部署の判断・指示に従います。
個人情報を扱う前の「5秒チェック」
個人情報を見せる・送る・持ち出す・保存する前に、 次の5つを確認してください。
-
必要?
この情報は本当に業務上必要か。 -
相手は正しい?
見せる・送る相手を間違えていないか。 -
必要最小限?
不要な情報まで含まれていないか。 -
方法は正式?
所属先が認めた端末・システム・共有方法か。 -
迷っていない?
少しでも不安なら、送る前・進める前に確認する。
POINT
「送信」を押す前の5秒で、 防げるトラブルがあります。
まとめ
- 個人情報は必要な時に、必要な人が、必要な範囲で扱う
- 必要のない情報まで集めない
- 紙・画面・端末も含めて適切に管理する
- 私物端末・個人アカウントを自己判断で使わない
- 共有先・共有方法を自己判断しない
- 不要な情報を勝手に残さない
- 紛失・誤送信・漏えい等が疑われたら速やかに報告する
- 外部への報告が必要かを営業担当者だけで判断しない
理解度チェック
内容を理解できたか確認してみましょう。 回答はクリックすると表示されます。
Q1 本人確認書類を私物スマートフォンで撮影し、 手続き終了後に削除すれば問題ないでしょうか?
回答を見る
個人情報の保存・撮影は、 所属先が定めた正式な方法に従います。 「後で削除するから大丈夫」と自己判断しません。
Q2 同僚から 「お客様の申込内容を個人LINEへ送って」 と頼まれました。 どうしますか?
回答を見る
同僚であっても、 必要な情報か、共有してよい相手か、 会社が認めた方法かを確認します。
Q3 お客様の申込書が見当たりません。 店舗内のどこかにある可能性があります。 どうしますか?
回答を見る
「紛失したと確定してから」ではなく、 紛失等のおそれがある段階で報告し、 所属先の手順に従います。